鉢無し栽培
2011年8月24日~
このページではチランジアの栽培を取り上げています。
私が最初にチランジアの存在を知ったのは若い頃だったと、記憶しています。土が無くても育つと言うことに興味を引かれいつか育ててみたいと思っていたものです。
時は巡ってある時期、通信販売で手に入れることが出来たのですが、おきまりの水やり過多で腐らせてしまって、マニュアル通りに育てていたつもりだったのですが、全て枯らしてしまって疑問だけが残りました。チランジアの自生地を調べてみると、冬の寒さ以外は自身の環境と一致している条件が多いのに、調子を崩すとは何かが違うと感じ始めていました。
その後、他の植物を手がけることで園芸の腕を上げてしばらくして、再び栽培に挑戦することを決意し、ある程度の結果が見えてきたので、ここに紹介する。
解説:(1)これは枯れた梅の木に数種類のチランジアを初夏頃固定して数ヶ月経過した様子です。主な品種は、「キセログラフィカ」、「ファシクラータ」、「ストレプトフィラ」、「セレリアナ」、「ジュンシフォリア」、「カプトメドーサ」等です。他にもいろいろとあったのですが、水やり過多で枯らしたものがあります。これらは生き残ったものです。
株の固定方法は、枝にひもで結わえてあるだけです。水苔やヘゴ等は使用しておりません。
尚、株の上には遮光や雨よけはありません。晴れた日は直射日光が当たり、雨が降れば全体に濡れています。それでも葉焼けや、腐敗は起きていません。今年は梅雨と台風等で連続した雨によって3~4日以上乾かなかったことが複数回ありましたが、問題なさそうです。
主な管理は晴天が続いたときは、1~2日に1回ホースで株全体に水をかけていました。しかし、今年は午後にわか雨が多かったので、それほど多く与えた記憶がありません。
肥料は市販の液体肥料の千倍液を噴霧して与えましたが、これも後で雨が降ったりして、効いたのかどうかはっきりしません。
(2)今最も状態が良いのは、キセログラフィカです。茎の中央から出てきているのは花芽です。この手の植物は値段が高い方が性質が弱く、ちょっと環境が変化しただけで、すぐに枯れてしまうと思いがちですが、今回はその逆だったので、ほっとしています。
2011年9月3日
2011年10月1日 秋になって・・・
解説:(1)(2)(3)朝の冷え込みが8℃台まで下がってきています。それでキセログラフィカの花芽は先月よりは伸びたものの開花には至っていません。次の雨以降更に冷え込むとなれば屋外で開花は難しいかもしれません。
(4)(5)先月は新芽の先が赤っぽかったため、花芽かどうか懐疑的だったのですが、どうやら花芽で間違いなさそうです。こちらも気温の低下で屋外での開花は難しい状況です。
現在水やりは、キセログラフィカの葉の付け根に水が貯まっている間は他の種類も含めてやらないようにして、少なくなってきたら与えるようにしています。だいたい数日に1回ペースです。肥料は涼しくなってからは与えていません。
今は今後どの程度冷え込むようになったら、取り込むか思案中。
2011年11月1日 室内に取り込んで・・・
解説:10月4日の朝の予想最低気温が3℃だったので、3日の夜取り込みました。その中で(3)(5)のファシクラータは根がしっかりと枝に着生していたので、慌ててのこぎりを探してきて枝を切り落としたのでした。この種類は枯れ木をものともせずにしっかりと枯れ枝に密着していました。(4)ちなみに花芽はだいぶ出てきています。うまく越冬して春から初夏にでも開花してくれたら良いのですが・・・。
(1)キセログラフィカは根が全く確認出来ずにただ枝に乗っかっていた状態でした。室内に取り込んでからは生育はしていないと思っていたら、花芽が枝分かれが進んでいてそれなりに育っていたと感心しました。それでも季節が進んだことからこの条件で開花は難しいのではないでしょうか・・・。
(6)その他も全て取り込んでいます。ストレプトフィラは今でも根を伸ばしています。
現在の置き場所はレースのカーテン越しの日光が当たる窓辺です。水はキセログラフィカは葉の元に水を貯めています。それが無くなったら再び貯まるように水をかけています。
その他のものは1日~2日に1回、霧吹きで全体が湿る程度与えています。
2011年12月1日 室内に取り込んで・・・続報
2012年5月1日 桜が咲いて・・・越冬の最終報告
解説:(1)4月中旬になって気温が上昇したことから外に出しました。そこで越冬の結果を取り上げます。(2)はキセログラフィカですが、枯れました。冬の寒さでやられたようです。
下葉が徐々に枯れ上がって来たものの新しい葉は緑色だったので、持ちこたえるかと期待させましたが、2月に1回、-14℃位に冷えた朝、室内でもやや氷点下まで下がった様で、その後徐々に見るに堪えない姿に変わりました。これで回復することは無いと思います。
その他の種類については、特別な変化はありません。(3)のファシクラータは花芽もしっかりしています。他は悪くても下葉枯れ程度です。
さて、室内に取り込んでから現在に至るまでの管理ですが、置き場所は室内の窓越しの日光が当たるところ。水やりは気が付いたときに(数日に1回)霧吹きで適当に水を掛けた程度です。その他は放任です。
よく言われている「ソーキング」は1回も行っていません。それでもドライフラワーになってしまったとか、乾燥しすぎて枯らした株は一つもありません。今後は芽の動きを見て施肥を考えます。
屋外に出してからは、葉焼けが心配されましたが、大丈夫そうです。これからは自然の雨を中心とした水やり管理になります。
2012年7月1日 梅雨に入って
2012年9月1日 暦は秋になって
解説:(2)のストレプトフィラはだいぶ良い状態に変わりました。冬の間は乾燥わかめの様な状態だったのが、100%良い環境とは言えないもののそこそこの条件下で葉を展開させています。
大きさはそれほど大きくありません。手のひらで握れる程度です。後は開花待ちです。
(3)(4)ファシクラータは春に出た花芽はほとんど停滞しています。変わりに株元から脇芽が出てきて、ちょっと期待はずれです。ただ、腐れも葉焼けもなく状態は良いです。
(5)のセレリアナはやはり株元から脇芽が伸び始めています。写真では左側に一芽だけですが、他にも伸び始めています。今後それらが育ってくれば賑やかになるでしょう。
管理面では水は日に数回掛けていて、先月以降液体肥料を数回噴霧しました。
2012年11月1日