ここではオレンジプリンスの特に優秀な株を取り上げています。それは単に花が良いだけではなくて、草姿、花立ち等も含めて三拍子揃っていることを意味します。以下、主な特徴を記す。
オレンジプリンスとは「赤い仏炎苞」を目的に交配が行われたものだが、この株はその目的通りに出来た個体と言える。
草姿、花形は、選抜在来系株、仏炎苞の色と花茎の長さはゴールドクレスト(黄花原種A)から受け継いでいる。花首の色は黄花原種Bと同じ様な紅色。この様な株は当初多くは無かったが、
仏炎苞の色以外は選抜在来系株の影響が大きいため、草丈が高く、葉も大きく威圧感がある。立派と言えば立派。ただ、一般的な橙色株と比べて、花茎が葉の上まで長く伸びない。どちらかと言えば太く丈夫な花茎。
これはハウス内で日中気温が上がって多少蒸し暑くなっても、花茎が軟弱に曲がらない、曲がりにくい事から切り花出荷の営利栽培でも良い性質ではある。また花茎が長くは無くても、草体が大きいので、十分な長さは取れる。
私の印象では橙色花の方が赤い仏炎苞が現れ易い様な気がする。言い換えると、黄花の方が難しいと言うこと。
※この株は鈴木氏が最初に作り出したオレンジプリンス。特別優良株は優良系統苗:百株単位で育てれば選抜する事が出来ます。