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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

病害虫・凍害 このページではストレリチアの凍害とその後の様子を取り上げています。

(1)茶斑点

(2)葉脈変色

(3)葉色変色

(4)葉色変色

(5)倒伏

(6)ニコライ

ここでは苗の凍害について取り上げています。

上の写真は(1)~(3)、及び(6)は比較的軽い凍害で、(4)は軽度凍害の中の重傷になる。(5)は-8℃以下の低温に遭ったもの。重症で助かる見込みはない。

解説:(1)は鉢植えレギネー中苗くらいで葉の一部が茶色斑点状に変色したもの。

(2)は鉢植えレギネー小苗で、葉脈に沿う様に濃い緑色に変色したもの。

(3)は鉢植えレギネー中苗くらいで、うっすらと茶色っぽく変色したもの。

(4)は鉢植えレギネー中苗くらいで、濃い茶色に変色したもの。

(5)は地植えレギネーで大苗非常に低い気温に遭ったもの。地際から倒れてしまっている。

(6)は鉢植えニコライ大苗の株元から出た脇芽。葉脈に沿って滲んだように変色している。これは最低気温が-0.8℃でなったもの。これでこの株全体が枯れてしまう心配はない。

ストレリチアは他の熱帯系植物と比べると寒さには強いものですが、逆にそれが失敗を招くことがある。最近は暖冬傾向が続いていることから余計に油断をしてしまう。「まあ大丈夫だろう!」と思っていたら、葉が変色していたと言った失敗は良く聞く話である。

それでも一部の葉が変色した程度であれば、春になって新しい葉が出てくるので、それほど心配はない。ただし、葉が痛んだ分だけ生育が遅くなることは致し方ない。全ての葉が傷んでしまった場合は、回復して開花するまでに時間が掛かる。

※この様に完全に変色した葉は元には戻らない。

(1)下葉

(2)直後

(3)数日後

(4)花変色

ここでは開花株の比較的軽度の凍害を取り上げています。

解説:(1)はレギネー開花株の下葉に現れた症状。葉脈に沿って茶色に変色している。そして、葉の縁に近い所は薄い緑色になっている。凍害としては比較的軽微な例。他の葉や茎に異常が見られなければ株を枯らすことは無い。

(3)は(2)が数日経って変色したもの。凍結によって傷んだ組織は茶色に変色している。茎や葉の一部が白っぽくなったり薄い緑色に変色しているのは、水分を吸い上げることが出来なくなったため。

これも凍害としては軽い方で、茎の地際に近い箇所は緑色を保っていることから、気温が上がってくれば新芽が伸び始めると予想される。

(4)はゴールドクレストで花(萼)が透き通った様になったもの。比較的軽度の凍害。この時点で気が付き、室内や加温ハウスへ取り込めば株そのものへの被害はほとんど無い。大体氷点下1℃台の冷え込みで起こる。

※開花株は比較的丈夫です。

(1)花茎折れ

(2)花変色

(3)葉白色斑点

(4)葉巻き

(5)変色

(6)葉閉じ

ここでは開花株の危機的状況を取り上げています。

解説:(1)は地植えレギネーで、花茎が花首で折れてしまったもの。

(2)も地植えレギネーで、橙色花が完全に変色したもの。

(3)も地植えレギネーで葉に白色斑点が現れたもの。後に(4)の様に巻く。

(4)も地植えレギネーで葉柄が変色し、葉が巻いたもの。

(5)も地植えレギネーで葉色が薄くなり、巻いたり閉じたりしている。葉柄は変色している。

(6)は鉢植えニコライで各葉はくっつくように閉じて、葉柄は湾曲している。-1~-2℃程度の気温に数回遭わせてしまったもの。一見大丈夫そうに見えるもののレギネー種ほど耐寒性は強くなく、この後枯れた。

(1)~(5)は-5℃以下の低温に数回遭ったときの症状。この様になるとほとんど回復しない。

凍害の考え方→Temperature(気温)×Time(時間)=Damage(被害)でこの「被害」数値が0に近ければ被害は無い、又は少なくて、-の方に大きくなった場合は被害が大きくなる。

例えば開花株を最低気温が-1℃で2時間遭わせたのであれば数値は「-2」になる。この程度であれば花は傷んでも株そのものは問題無い。上の比較的軽い例の(4)が該当する。

それではどの程度の数値で問題になるか考えてみました。「-4」では軽~中程度の被害が出始める。「-10」以下で上の(4)(5)と考えています。

以上、まとめると-2~3℃の冷え込みでも何度も遭わせていると被害が大きくなりやすく、またもっと低い気温でも極短時間であれば株を枯らさずに済むと言えます。

※以上、見ただけで背筋が凍る画像でした。

(1)地植え

(2)鉢植え

(3)芽の様子

(4)凍害後の秋

(5)(4)の花芽の様子

ここでは凍害を受けた株のその後を取り上げています。

解説:(1)この株は地植えレギネーで、冬期間-5℃~-10℃の低温に何度も遭ったもの。初夏になって新芽を伸ばしてきた。春までに葉は完全に枯れてだめかと思わせた。しかし、成長点は凍害を受けていなかったため芽を伸ばしたと言う一例。

鉢植えでは同じ条件下で助かることはまず無い。それは株全体が低温に遭ってしまうからである。地植え株は成長点が地中にある事が多く低温から守られているため、季節が進んで条件が良くなれば芽を伸ばし始めることもある。

(2)は鉢植えレギネーで-5℃位の冷え込みに一朝(-5℃を最低に氷点下の気温に数時間)遭わせてしまった株のその後。春になって葉のほとんどは枯れ上がってしまってそれらは切り落としてある。また、残った1本も後に枯れる見込みです。

(3)初夏になって気温が上昇し新芽が伸び始めた。この様に芽が伸び始めれば助かった証拠になる。この後、適正管理下で3年位育てれば、再び花を咲かせる様になる。

-5℃という気温はストレリチアにとって危険な数字です。よってこの株は運が良かったと言うことです。

(4)は(2)とは別の鉢植えレギネー凍害株で、枯死は免れて生き残り、凍害後初めての秋を迎えました。草勢を回復して花芽を付けるには数年かかる予想とは裏腹に花芽が伸び始めています。

(5)はその様子。これは動物に例えると大変なこと。それは生きるか死ぬかの大病を患った直後に出産する様なものだから。花を付けるくらいなら、夏場もう少し育ってもらいたいものです。

※地植えでもだめなときはだめです。

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