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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

ストレリチアの品種 このページでは良い花を咲かせることを目的に交配作出した系統を取り上げています。

ストレリチアの品種は、レギネー種の橙色花、黄色花それぞれ一種の計二種、その他に中間種の橙色花、黄色花等があります。この花は他の花に比べて研究が遅れていて、品種が少ないのが現状です。無茎種の場合、橙色と黄色しかないので、今のところ花首や仏炎苞の色を赤くする交配が主になる。今後新しい花色の作出が望まれるところです。

(1)草姿

(2)花の様子

    レギネー種、橙色花の優良系統。
  • 草丈:100~180cm。地植えでは150cm位の株が多い。直立性。分けつは少から中位。
  • 葉:披針形葉が多い。橙色株としては葉が小さめ。在来系に見られる大型葉は滅多に見られない。
  • 花:仏炎苞 は中型から大型が多い。
  • 花色:萼の色は橙色。仏炎苞は紫色がかった赤色。表面には白い粉を吹いている。花首は赤色、鮮やかな赤色。
  • 花付き:良好な株が多い。
  • 花茎:長く伸びる株が多い。

1981年、ストレリチア及び南アフリカ産植物研究家の鈴木勇太郎氏、作出命名。交配親は鈴木氏が最初に購入した実生苗の中で花立ちが抜群に優れた鈴木系選抜種(在来系統橙色花)とゴールドクレスト。

草丈は中性。草姿は直立性。生育良く、地植えであれば実生3年目で開花する個体もある。ある程度大きく、花立ちは良好の個体が多いので、切り花目的の営利栽培にも向く。

花色は橙色。仏炎苞 はゴールドクレストの血を引いて赤紫色の個体が出る。仏炎苞が緑色になってしまっても、花首の部分が鮮紅色に染まる個体もあり美しい。花首から仏炎苞全体が赤色、紫色、赤紫色の個体も出るが数は多くはない。ストレリチアは花色が少ないため、花の印象は仏炎苞で決まる。この品種の登場によって日本のストレリチア界に衝撃を与えた。

※他で同名称の株があったとしても、系統が同一かは分かりません。花首、仏炎苞 の発色は個体差がある。オレンジプリンスの優良花、優良株は、「オレンジプリンス優良花の紹介」参照。在来系統橙色花の詳細は「種類」→「レギネー種、在来系統の紹介」参照。

(1)草姿

(2)花の様子

    レギネー種、黄色花の優良系統。
  • 草丈:100~180cm。直立性。分けつは中位の個体が多い。
  • 葉:やや小型の披針形葉、標準形葉が多い。
  • 花:仏炎苞 は中型から大型が多い。
  • 花色:萼の色は黄色。仏炎苞は紫色がかった赤色。表面には白い粉を吹いている。花首は赤色、鮮やかな赤色等。
  • 花付き:良好な株が多い。
  • 花茎:オレンジプリンスより短い個体が多い。ばらつきはある。

1980年、上記品種と同じく鈴木氏作出命名。

交配親は原種の黄花で、仏炎苞 が赤紫色の個体と、花首が鮮紅色の個体との交配黄花種。両株は共に花立ちの良い選抜株。

草丈は中性。草姿は直立性。橙色種と比べると葉がやや小さい傾向がある。これは交配意図の一つ。上記品種と同様に生育良く、地植えでは実生3年目に開花する個体もある。

花立ちは良好な個体が多い。上記品種と同様に切り花目的の営利栽培にも向く。日本で見かける黄花の切り花はほとんどこの系統。

上記品種と同様に赤紫色がかった仏炎苞のもの、又は花首の赤い個体が出る。しかし花首から仏炎苞全体が赤色、紫色、赤紫色の上物個体は数が少ない。

ストレリチアの花色はそれまで橙色一色だった。そこへ投入された黄花はひときわ異彩を放った。鈴木氏の功績は大きい。

※他で同名称の株があったとしても、系統が同一かは分かりません。ゴールドクレストとは金のとさか、紋章の意。花首、仏炎苞 の発色は個体差がある。黄花原種の詳細は「種類」→「レギネー種、在来系統の紹介」参照。ゴールドクレストの優良花、優良株は、「ゴールドクレスト優良花の紹介」参照。

(1)草姿

(2)花の様子

    中間種、橙色花の優良系統。パービフォリアと呼ばれることが多くなった。
  • 草丈:100~180cm。直立性。
  • 葉:細葉、細長葉、楕円葉等。ばらつきが大きい。
  • 花:仏炎苞 はレギネー種と大体同じ位の大きさ。極端に大きくはない。
  • 花色:萼の色は橙色。仏炎苞は紫色がかった赤色。表面には白い粉を吹いている。花首は赤色。花首と仏炎苞 上部から先端にかけて赤色の発色が印象的。
  • 花付き:年間1条当たり1~2本。
  • 花茎:ジャンセア種よりは長く伸びるが、極端に長く伸びることはない。

極細葉系とは別の花色と花立ちの良い選抜オレンジプリンスと、同じく選抜ジャンセアとの交配種。

草姿は直立しすっきりとしている。葉の形はレギネーの葉を小さくしたようなものが多い。希に円形に近い個体と極細葉系と同じ様な縦に細長くジャンセアと見間違う様な個体も出る。大きさ、草丈等に個体差がある。

花は花首が赤色、仏炎苞 は紫色がかった赤色の個体も出る。写真は良い花の例。その色合いは極細葉系中間種に勝るとも劣らない。

生育のスピードはジャンセアより早く、レギネーより遅い。実生から開花まではレギネーよりやや時間がかかると言った印象。

花立ちはジャンセアと同じで、年1条当たり2本が最多。直立性なので場所を取らず、観葉植物としてもおもしろい。

※極細葉系中間種と細葉系中間種はどちらもレギネーとジャンセアとの交配種ではあるが、系統が異なり成株の草姿が異なることから分けて記載した。花首、仏炎苞 の発色は個体差がある。写真の株は園長作。草姿の詳細は→「中間種草姿のバラエティ」参照。

(1)草姿

(2)花の様子

    中間種、橙色花の優良系統。
  • 草丈:100~150cm。直立性。地植の場合、180~200cm位。
  • 葉:極細葉。又は極細長葉。ジャンセアに近い草姿。
  • 花:仏炎苞 は中型。レギネーとほぼ同じ位の大きさはあるものの、大型ではない。
  • 花色:萼の色は橙色。仏炎苞中部から下部は紫色がかった赤色。上部は帯状に赤色。表面には白い粉を吹いている。花首は鮮やかな赤色。
  • 花付き:年間1条当たり1~2本。
  • 花茎:極端に長くはない。草姿と比べて比較的太く、曲がりにくい。
  • 親株:オレンジプリンス優良花の紹介→オレンジプリンス特別優良株とジャンセア種、原種の紹介→橙色花原種、特別優良株。

草丈は鉢植えではそれほど大きくならないことが多いが、地植えで株が混み合ってくると2m位になる。

草姿はジャンセア寄りで、レギネーの面影は感じられず、非常に葉幅が狭くて短い、又は細くて長い等。離れて見るとジャンセアと見間違うほどである。大きく育った株は葉を近くで見なければそれが中間種とは分からない。中間種でありながら、ジャンセアの一変種と言われても分からない。

花色は、花首から仏炎苞上部にかけての赤色がすばらしい。仏炎苞中部から下部の色はオレンジプリンスから来ていると思わせる。無茎種の中で最も優良花率高い。

花立ちは多い株は年1条当たり2本出る。中間種もジャンセアと同様で、葉が年3枚程度しか出ないため、花も最多で2本が一般的。今のところこれ以上の花立ちは見たことが無い。

この品種はレギネー種とジャンセア種との交配種であるにもかかわらず、全ての面でジャンセア寄りのところが興味深い。(割合としてジャンセアの形質が3/4でレギネーの形質が1/4かそれ以下と言った印象。)

※花首、仏炎苞 の発色は個体差がある。鈴木勇太郎作

(1)草姿

(2)花の様子

    中間種、黄色花の優良系統。
  • 草丈:鉢植えで100~120cm。地植えで150cm前後が多い。直立性。今後大きくなる可能性有り。
  • 葉:披針形葉、細長葉、楕円に近い葉形等で、小葉からやや大きい葉まで幅がある。
  • 花サイズ:中型以上の個体が多い。レギネー種と同じ位の大きさ。中間種としては大きくて立派。
  • 花色:萼の色ははっきりとした黄色。花首から仏炎苞上部、及び先端部は赤色。仏炎苞中央部は紫赤色。表面には白い粉を吹いている。
  • 花付き:現状、年間1条当たり1~2本。今まで確認した中では年間3本が最多。
  • 花茎:細~太いまで幅がある。また、長く伸びて咲く個体と、葉と大体同じ高さで咲く個体がある。写真は太くて長いタイプ。

この株は園長が黄花ジャンセアを使わずに色々な株を交配して作出したもの。2000年代最初の頃から交配を開始し、2010年12月中旬頃に初花を確認しました。これは日本で一番では無いと思いますが、 早い方です。しかし、黄花ジャンセアを使わない同種の作出は日本で一番最初で、普通はやらないと思います。

写真はこの系統の中で黄花を付けた株の中から2~3番目に開花したものを掲載した。新系統であるにもかかわらず、優良花に必要な条件は全て揃っている。この様な花は同系統内他株にも見られることから、良い発色を一つの花にまとめることが出来た好例と言える。

草姿に関しては上記細葉系、及び極細葉系とは異なり、葉柄がレギネー種並に太く葉は肉厚で力強さを感じさせる。この株はこの系統の中では葉が大きい方で、中には細葉系と同じくらい小さな葉を付ける個体もある。ただし、現時点では黄花(この系統)で極細葉の個体は出ていない。

一般的に中間種は葉と大体同じ高さに花を咲かせるものであるが、この株はレギネー種の様に葉の上に長く伸びて咲いている。これは中間種としては非常に珍しい。

またこの花を単に‘黄花ストレリチア’として見たとき、レギネー種の黄花に勝るとも劣らない。

以上、今まで無かった品種を最初から優良系統として作出したことは評価に値しますが、実際には黄花ジャンセアを使わなくても黄花中間種を作ることが出来ることを証明したことに意義がある。つまり、苦労して親株を色々揃えなくても、交配技術でどうにかなることを証明したことが重要です。

※現状、草姿、花首、仏炎苞の発色は個体差があり、その幅が大きい。

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