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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

鉢植えレギネー開花株の管理  このページではストレリチア・レギネー種、開花株の管理を取り上げています。

春から秋にかけてよく生育し、冬期は極ゆっくり成長する。

3月下旬以降日が延びたり、それまでより強い日差しを受け、そして気温の上昇によって成長を速める。また3月、4月は開花のピークになる。大株は秋より春の方が開花数が多い。

5月末以降気温が上がり気候が落ち着いてくると更に成長を速める。

6月、梅雨入り以降が1年の中で最も旺盛に生育する時期になる。早い株は同じ時期から花芽の伸長が始まる。これは今年生まれて初めて開花する株、開花し始めて間もない若い株、性質で早咲きの株等。この時期に伸び始めた花芽はその年の初秋までには開花する。これ以降3月末頃までが花芽伸長期になる。1本伸び始めると間隔を空けて次の花芽が伸長する。この時間のずれが開花期の長さになって現れる。

7月下旬になり梅雨が明けると夏本番で、私の所では1年の中で最も良く成長する時期だが、暖地では猛暑と熱帯夜が続き、逆に気温が高過ぎるために一時成長が遅くなることも見られる。ちなみにストレリチアの最も良く成長する気温は実験から25℃一定なので、このことからも日本の夏は暑過ぎることがよく分かる。

8月に入ると上記の通り若い株の中で開花するものが出てくる。しかし、気温が高いためハウスの中では花弁が日焼けしてしまうことがある。また、花持ちは悪く1週間位で花が終わってしまうことが多い。

9月下旬になると朝晩の気温は下がってくるが、株の生育は良い。この頃から早咲き系統が花を咲かせ始める。その年最初の花、つまり一番花は品質が高い。10月になると日中の気温も下がり日差しも弱くなるがまだ生育は良い。一般的には橙色花は10月から11月にかけて開花のピークになる。黄花の早咲き系も咲き始める。

11月になると気温や地温が下がり生育にブレーキが掛かってくる。12月になると株の生育はますます遅くなるが年内一杯は結構生育する。気温は下がり徐々に開花が少なくなる。しかし花持ちは良い。1月、2月は1年の中で最も生育が遅くなる。日差しが弱く気温、地温も低いからじっと耐えている感じ。花は低温でも開花するが、新たに開花する花数は少ない。

※それぞれ時期は地域、個体差、年により前後する。

夏の終わり頃から始まり、翌年の初夏まで約10ヶ月間。主に冬場の花です。

初めて花を咲かせる若い株、及び生まれ持った性質で早咲きの個体は8月頃から咲き始めるものもある。以降多くの株は秋に花をその年最初の花を咲かせる。真冬は開花が少なくなりその後春になって再び開花が多くなる。一般的に温帯では真夏に花を咲かせない。

(参考)他種ではジャンセアは関東以西では年末年始頃から、寒冷地では2月以降開花が多く6月一杯位まで。

中間種の開花はジャンセアよりやや早い12月頃から、寒冷地では年末頃から始まり6月頃まで。

※それぞれ時期は地域、個体差、年により前後する。開花期の詳細は、優良系統レギネー種の開花傾向」参照。

一年を通して日当りの良い場所に置きたい。ストレリチアは開花のためには十分な日照が必要です。

ストレリチアは元々開けた日向に自生する植物なので、年間を通して出来るだけ日当たり、風通しが良く更に、日照時間の長い場所へ置きたい。具体的には、夏場で最低5~6時間以上は日光に当てないと開花は難しい、又は開花本数が少なくなる。どうしても難しい場合は、夏場か冬場のどちらか半年間、十分な日照があれば花芽を付けることは出来る。

一般家庭で趣味の栽培では、扱いが熱帯植物となると、冬場、室内に取り込むため日照不足になり易い。南側の部屋に置いて、少しでも窓越しの日光に当てたいもの。日光不足では伸長中の花芽が曲がってしまったり、長く伸びた葉が外側に垂れる事がある。

夏場は屋外に出して出来るだけ日光や自然の風に当て、冬場の日光不足を補い丈夫に育てるようにする。この時、自然の雨に当たる場所で問題無い。また、鉢は直接地面、コンクリート、アスファルト、石、鉄骨等の上には置かず、板やすのこ等の上に置いた方が良い。

外に出したり、取り入れたりのタイミングは、遅霜の心配がなくなったら外に出し(八重桜が咲いた頃)、霜が降りそうになってきたら取り入れる。その他、台風や強風の時は早めに取り込む。

※地域、年により、冬季室内に取り込まなくても良い場合があります。

最高気温は自然条件、最低気温は0℃以上。

ストレリチアはほとんどの園芸テキストで扱いが”熱帯植物” 、バショウ科、原産地が”南アフリカ”、と紹介されている。また、この植物を育てるには高温多湿が必要で、花を咲かせるにはやはり高温が必要で、寒さの厳しい地方では「育たない、花は咲かない」といった印象が浸透している。これは花や草姿から受ける印象が熱帯を彷彿とさせる事や、植物園、又は暖地への旅行で露地で花を付けている姿を見て、そのように思わせると推測出来る。しかし、ストレリチアほど見た目の印象と、実際の性質とがかけ離れている植物も無い。

ストレリチアは並みの熱帯植物ではありません。非常に丈夫です。それは自生地南アフリカでも霜が降りたり、気温が氷点下に冷え込む地域もある。ストレリチアはそこまで冷え込む地域には自生していないとしても、冬場最低気温が0℃に近い冷え込みの中、毎年花を咲かせ、種を結び、子孫を残している。

(参考:自生地近くの気候)でも分かるように、気温は高くはない。更に実際の自生地は海岸から約50㎞の内陸部なので朝冷え込み、日中は高温になる。ただ、日本の夏のように湿度は高くなく、さらっとしている。扱いは”熱帯植物”であっても実際は、厳しい気象条件を耐えることが出来る丈夫な植物だから生き延びて子孫を残してこられた・・・、と考えます。

そのようなことから私のハウス(寒冷地にある)でも、ストレリチアを生育させ、花を咲かせ、種を付け殖やすことが出来るのは、特別なことではない。

以上の事から、日本で栽培する場合、冬場の寒さ対策さえしっかりすれば問題無いことが良く分かる。具体的には、冬場は室内、又はハウスへ取り込めば良いという事になる。

冬場、気温が下がってきたら室内かハウスに取り込み、直接霜や雪には当てないようにする。最低気温は0℃までは大丈夫。これで十分開花させることが出来る。また短時間であれば氷点下2℃~3℃位ば耐えるが、花やつぼみ、花芽等は傷み易い。安全性を考えて家庭で栽培する場合は最低気温を2℃~3℃以上を目標にした方が良い。逆に高温で越冬させても経費が掛かるだけでメリットは無い。最低気温が高めの設定で花が少なくなると言う実験結果がある。過保護は禁物。

夏場の気温は自然条件で問題無い。高温にはよく耐える。ただし上記のように生育適温が25℃のため真夏は生育が鈍ることがある。

※自生地の近くの気候とはポートエリザベス市のものです。ポートエリザベスはインド洋に面した海岸沿いの街。レギネーやジャンセアの自生地は海岸から約50㎞内陸部の亜熱帯疎林であるので雨量はもっと少なく、気温の変動が大きいと思われる。地域によっては氷点下まで冷え込む。南アフリカは南半球であるので日本とは季節が逆である。赤道直下の熱帯の国と違って気温や湿度はそれほど高くはない。

水はけと水持ちの良いもの。元肥は入れない。

水はけと水持ちの良いものであれば、大体何でも使用出来る。基本的には赤玉土の小粒~中粒、鹿沼土、川砂、畑土等に腐葉土を1~2割位混ぜたものを用いる。赤玉土単用でも問題無い。市販の「観葉植物の土」、「草花の土」、「鉢花の土」等でも使えないことはないが、お勧めではない。

粒径の選択は「どれ位ストレリチアの面倒を見てやれるか」で決めることも出来る。例えば普段の生活が忙しい方は粒の細かいもの。(水やりの手間が省ける。)また、比較的面倒を見ることが出来る場合、中粒のもの等。

尚、鉢底にごろ土を入れなくても問題は無い。元々と水はけの良い土に植えることが前提のため。

この植物は、他の植物で見られる様な「良い土」に植えても、結果は良くならない。例えば、花立ちの悪い株を良い土で植えても、花立ちは良くならない。花色に関しても同様。生まれ持った性質までは変えられないと言うこと。よって、必要以上の特殊、あるいは高価な土壌改良材等入れるべきではありません。ストレリチアは土で結果は変わりません。

※失敗の少ない方法を取り上げています。用土の詳細は、「ストレリチア栽培向け用土」参照。

鉢の直径に対し深さのあるものが良い。浅い鉢は適さない。

開花株向け鉢

・長鉢(懸崖鉢)・・・以前からよく使用されているもの。比較的丈夫で長く使えることが多い。

・丸プランター・・・容量が大きい。意外に使える。

・駄温鉢・・・以前から使われてきた鉢の一つ。長鉢ほど高さは無いが、使用出来ないことはない。

・プラ鉢・・・形状は駄温鉢と変わらない。安いプラ鉢なら割れても失うものが少ない。

大きさは、開花予定株で8号、開花大株で、10号から12号位、場合によってはそれ以上の大きさが欲しい。

※低価格のものは劣化が早く、数年で割れて植え替えを余儀なくされる場合があります。逆に高価のものもふさわしくありません。鉢の詳細は、「ストレリチア栽培向け鉢」参照。

年間を通して、鉢土の表面が乾いたら、鉢土全体が湿る様に与える。

我々が初めてその植物を栽培する際、自生地の気象条件をまねる事から始めます。それで実際に育てることが出来るのは、経験で分かっていることです。ストレリチアも同様で、乾燥地域に自生していることから、少なめの水やりになりがちです。

また、同じ乾燥地域に自生する多くのサボテンや多肉植物等で、頻繁に水を与えることによって容易に根腐れを起こしてしまう経験から、ますます水やりが少なくなりがちです。それでも元々丈夫な植物なため、それなりに育ち花も見る事が出来ます。それで「控えめな水やりが適当。」と言った誤った情報が流れていることも事実です。

もちろん土を乾かしてしまったからと言ってすぐに枯れてしまう様なことはありません。

しかし、ストレリチアをより良く生育させるためには、一般の植物(乾燥地域原産ではない)並みに与えた方が良い。それによって養分と水分を十分吸収することが出来、結果として生育が良くなるからです。これはストレリチアが乾燥を好むのではなく、「乾燥しても耐えることが出来る」、本当は「十分な水が欲しい」と考えた方が理解し易い。

「耐える」と「好む」は、イコールではない。具体的には鉢植えの場合、根の張る範囲が制限されるため、年間通して土の表面が白く乾いたら、鉢土全体が湿る様に与えたいものです。特に夏場は極端な乾燥と湿潤の繰り返しにならない方が良い。適当な乾燥と湿潤の繰り返しが望ましい。

尚、冬期間は低温、低日照で生育がゆっくりになるので、控え目の水やりになる。年間を通してまだ表土が湿っているにもかかわらず与えてしまうと根腐れの危険性が高まる。その他、受け皿には水を溜めないようにした方が良い。

※自然の雨に当てても問題無い。

春から1ヶ月おきに合計3回。量は一般の植物よりも多めに与える。

ストレリチアは一般の植物より肥料が多い方が良く育つ。言い換えると多肥に耐える植物です。肥料が効いていると、草丈が高く、茎が太くなり、葉も分厚くなります。結果として花も立派になる。

開花株の場合は、春先から夏の終わり頃まで、有機質のものを葉の色や株の状態を見て、量を加減して与える。種類は市販の醗酵鶏糞や有機固形肥料等。又は、菜種粕や骨粉等を適当に調合して与えても良い。

具体的には生育期間中1ヶ月おきに合計3回、醗酵鶏糞の場合10号鉢で二握り~三握り程度、株元から離して鉢の縁に与える。最初の施肥時期はソメイヨシノが咲いてからで、新芽の動きが速くなったことを確認出来てからが適期。

葉の色を見ていて非常に濃い緑色になった場合、あるいは葉の縁に沿って、黒インクを滲ませた様な斑点が出た場合は肥料過多で、一時施肥を中止し、与えた肥料は取り除き、水のみ与えて1~2ヶ月様子を見る。

化学肥料、化成肥料や液体肥料の連用や多用は避けたい。一時的な肥料不足を補う程度に止めたい。思わぬ時に害が出ることがある。具体的には水やり間隔が長くなった時に、新しい葉先までが枯れ込んできたり、葉の周囲が茶褐色に変色、黒色小斑点が発生することがある。

※施肥例は栽培管理カレンダーの通り。冬は与えない。肥効の悪いものは毎月1回与えると生育が良い。成分含有率が高いもの(有機固形肥料等)は量を控える。有機質肥料は後でぐっと効いてくることがあるので極端なやり過ぎに要注意。肥料の詳細は、「ストレリチア向け肥料」参照。

数年に一回、二回り位大きい鉢に植え換える。

ストレリチアは一般の植物に比べて成長が遅いが、根は1年でも結構伸長する。よって、植えてから3~4年も経てば鉢一杯に根を張り巡らす。その後徐々に鉢が変形してきて(プラスチック鉢の場合)、後に割れてしまうことは珍しいことではない。 ここで植え替えとなる。

選択肢は二つ。

一つ目は事情が許せば更に大きな鉢に植える。(鉢増し)、二つ目は、これ以上大きな鉢へ植え替え出来ない時は株分けを行う。

時期は根鉢を崩さない植え替えならば、年中いつ行っても問題無い。適期は生育期に入る直前、3月からソメイヨシノが咲いた頃だが、鉢が割れた状態で長く置かない方が良い。

大きな鉢に植え替える方法は、

1,鉢を壊して株を取り出す。この時根鉢は崩さない。むりやり株を引き抜こうとすると、茎と根の境目で折れる場合がある。そして、地際の表土を落として根と茎の境目を確認する。必要以上に深植になっている場合は改善する。

2,二回り位大きな鉢に入れてみて高さを調整する。ウォータースペース5cm以上になる様、底に土を入れる。(茎と根の境目が土で1~2cm隠れることを基準にして)尚、鉢底にはごろ土は入れなくても問題無い。もともと水はけの良い土に植えることが前提のため。

3,株を中心に据えて周りに土を入れて、最後に鉢土全体が湿る様に水を与えて土を落ち着かせる。この時根が現れてしまったら、隠れる位増し土をすれば良い。

※大きな株は、根鉢の底(根)を数cm切り落として植え付けても良い。大きな鉢になるほどウォータースペースを多く取る。その後の管理は、今まで通りの置き場所、管理で問題無い。植え替えの詳細は、「ストレリチアの植え替え」参照。

4条立ち以上の株で行う。あまり細かく分けない。一株当たり2条(二芽)以上にした方が回復が早い。以下、手順

1,株を鉢から抜く。・・・というよりは鉢をペンチやのこぎり等で壊して根鉢を取り出す様にする。

2,一株当たり2条以上になるように何らかの刃物で株を切り離す。この時あまり細かく分けない方が良い。

3,根を分ける。複雑に絡み合っている根を、折らないようにほぐすこと困難なので、もし株を二つに分けるのであれば、根鉢をだいたい二つに切り分ける感じで良い。その際、「根が全然無い」と、ならない様に気を付ける。

4,分けた株はウォータースペースを鉢の高さの2割位取り、根が完全に隠れるように土を入れ、直後に鉢土全体に湿る様に水を与える。植え替えの終わった株は特に半日陰の場所に置かず、いきなり日当たりの良い場所に置いて構わない。それまで付いていた葉は外側に垂れることがあるが、新しく出てくる葉は直立するので問題無い。

株分け後1ヶ月位は、強風を避け、土を極端に乾かさない方が活着が良い。その後、株が成長を始めている事を確認したら、肥料を与える。数ヶ月後株がぐらぐらしなくなったら一安心。

※もし根が全く無い株が出来てしまったら、一般の植物の挿し木のように、清潔な土にやや深めに植えて、株がぐらぐらしないように支柱を立てて、半日陰で強い風は避ける。これで回復する場合があるが結果はギャンブル的。根を大切に。出来るだけ折らないようにする。植え付け用の土は、元肥を入れない。株を分けたらすぐに植え付ける。日光や風に当てて乾かしてしまわない様にする。時期は春先が良い。株分けの詳細は、「ストレリチアの株分け」参照。

咲き終わった花と古い葉の切り取り。

花茎は、その花が全部咲き終わるまで株に付けておいて良いが、花が終わったらその都度花茎を元から切り落とす。この時にその花茎が出ている葉より外側の葉も一緒に切り落とすと後で葉の整理が楽になる。

開花期が終わったら古葉を切り落とす。6月頃、1条(1芽)当たり最も新しい葉から数えて3~4枚残して、それより外側の葉は全て切り落とす。この作業によって残った葉の日当たり、風通しが良くなる。これから花芽が出る可能性のある葉は、なるべく他の葉によって日陰にならない方が花立ちにとっては良い。

数年育てると株元に枯れた葉が幾重にも溜まってくる。黒褐色になり、手で引っ張って簡単に取れるものは取って良いが、それ以外は残しておく。あまりきれいに取り除いてしまうと、強風や何らかの衝撃によって茎が株元で折れてしまうことがある。

※(参考)ジャンセア、中間種等の場合元々葉が無い、又は小さいので、開花後、花茎のみを切り落とし、葉は緑色のうちは株に付けておく。作業の詳細は、「ストレリチア栽培の作業」参照。

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