月下美人の栽培
2014年6月1日~
このページでは月下美人の苗から開花までを取り上げる予定です。毎年夏になると一夜限りの白い大きな花を咲かせたとの話題が各地から発信されます。芳香性の大輪は魅力的なものですが、一般的なサボテンとは異なり寒さに弱いとのこと。うまく育てられるでしょうか。結果は如何に・・・。
解説:写真は通販購入の月下美人大苗です。大苗とは言っても開花は1~2年先かと思っていましたら、花芽付き株が届きました。
目標が開花なので、「園長のガーデニング」史上2回目の初回終了になりました。・・・では話にならないので、しばらく連載します。
これ以外に挿し木も掲載します。
苗が届いてから植え替え等、行っていません。用土が未熟籾殻堆肥を使用していることから、販売先は違っても出所はクジャクサボテンと同じかと思わせた。
現在は環境に慣らす様にやや薄日のところに置いて様子を見ています。その他、土の表面が乾いてきたので1回水を与えたところです。
2014年7月1日 開花する。
解説:購入時付いていた花芽は、落ちてしまって、環境の変化が原因かと思わせた。(1)これで今年の開花は無いと思わせたが、後日他の箇所に小さな花芽が出ていることに気が付いた。どうせこれもそのうちに落ちてしまうだろうと、期待はしないで様子を見ていたら徐々に大きくなっていることに気が付いた。
これなら開花まで行くかもしれないと期待を抱かせていて、ついに6月28日にその時が訪れた。
(2)当日昼間はまだつぼみの先が尖っていて、開花は翌日かと思わせた。(3)(4)ところが夕方には丸みを帯びてそれが今夜だと確信した。
(5)~(12)当たりが薄暗くなった頃、つぼみの先が割れ始めた。その後、徐々に開いていって20:50以降は変化が無くなった。
現在の管理は、ビニールハウス内(雨よけ)の日向に置いていて、鉢土の表面が乾いたら水を与えています。
2014年7月12日 開花後
解説:(1)(2)は開花翌日の様子。この後、徐々に生気を失っていって干からびた様になって、最後は時節柄カビが生えて終わりました。
(3)実は購入時、輸送傷みで茎節が一節折れて配達されて、しばらくそのまま半日陰で様子を見てきましたが、他のサボテンの様に発根が見られなかったので、赤玉土小粒単用に挿して雨の当たらない半日陰に置いておいた。水は土の表面が乾いて2日くらい経過してから与えていた。
(4)(5)開花後、何も変化が無いまま数週間が経過したその時、新芽を発見した。これでやっと我が家の環境に慣れて成長してくれると思っていたら、なんとまた花芽でした。
花はもう分かったから、少しは成長してもらいたいと言う思いとは裏腹に再び花芽を付けてしまった。何ということじゃ~。
(6)(7)花芽を付けたのは親株だけではなく、挿し木した節の方にも発生した。(8)(9)ただこちらは発根を確認出来たので良しと考えます。この後、完熟堆肥を混ぜた培養土に植え替えた。
2014年8月2日 2番花
2014年9月1日 花芽再び
解説:(1)前回花が散ってから、少ししてまた花芽が伸び始めました。節から芽が伸び始めてから開花までは比較的早く、特に(2)の上くらいになってからは、毎日確認していないと花を見逃してしまうほどです。
今回は花芽の成長に差があることから、2回に分けて咲きそうです。
(3)挿し木苗の方も親株と同じタイミングで花芽を付けますが、さすがに開花までは至らずに途中で落ちてしまいます。(4)8月下旬になって待望の新芽が伸び始めました。株元から2本出ています。これを見て肥料を与えました。これで冬までにどの程度育つか・・・。
現在の管理は、ハウス内日向に置いていて、鉢土表面が乾いてから水を与えています。梅雨明け後も日向で大丈夫でした。
2014年9月3日 3番花
解説:(1)先日写真を撮った時点で次の開花は近いと思っていましたが、それは予想より早く訪れました。(2)それを悟ってか頼もしい番人が現れました。春孵化したばかりの時は風で飛ばされるほどのなよなよしさだったのが、数ヶ月で立派になったものです。
これで、私に代わって害虫から守ってくれることでしょう。ただし、メスに出会うまでの期間限定ですが・・・。
さて、今までの2回は開花直後を見ることが出来なかったので、今回はその咲き始めを押さえるべく、頻繁に観察していました。日が短くなってきたので、開花も早く始まるのではとの予想に反して以前と大体同じ時間帯に咲き始めました。
(3)は開花直前の様子。(数字は時刻)(4)その13分後開き始めました。(5)はその咲き始めの様子。わずかに開いたことを確認出来ます。この咲き方は、つぼみの先を結わえていた糸を切ったため花弁がばらけたかのごとき。
(6)その後、2時間くらいかけて満開に至りました。
2014年9月13日 3番花の2輪目
2014年10月14日 生育期?
2016年6月2日 性質の検証
解説:しばらく掲載しなかったので、枯れてしまったのでは・・・と思われていたことでしょう。園芸のテキストやネットの情報を見ても今一性質が分からない。つまり、何が必要で何が必要ではないか等。分からないなら実行してみようと言うことで、花については大体分かったので、株の性質についてまとめてみます。
購入してから土が良くないと言うことが気になっていて、植え替えたいと思っていました。園芸テキストでは秋に行うとありましたが、当地方は寒冷地なので十分活着する前に寒さが来ることになるので、躊躇していました。
そこで春に土を全て取り替える植え替えを行いました。そしたらやはりその年は花が付かなかったです。今後は時期を考えなければなりません。
次に耐寒性についてもどこまで大丈夫なのかが良く分からない。そこで気温が10℃を下回る様になってから暖房をしない室内に取り入れて後は放任で越冬させてみた。
その暖房をしない部屋は、真冬になれば最低気温が氷点下になることもあります。よって、この植物にとってかなり厳しいはず。
(3)結果は枯死は無かったのですが、葉に黒点は発生しました。その他葉先枯れも多少発生しました。
(4)発生した黒点はその後茶色に変色して穴が開きました。ちょうどモンステラの様です。
(1)(2)それでも気温が上がってきたことで、新芽が伸び始めています。このことから単に株を枯らさない越冬で良ければ、凍らせない程度の温度管理で良いことになります。
後はその低温越冬が開花にどの程度影響を与えるかの検証になります。
次に置き場所の問題ですが、それは日光と降雨に関してですが、元々自然に自生しているのであれば、自然条件で良いのではと思い初夏から屋外に置いておいた。
さすがに日が長くなってきて、晴天の後葉が多少黄ばんできたことから、これ以上はむりそうと判断し、他の木の陰に移動させた。これで多少遮光になります。
次に降雨ですが、今は自然の雨に当てています。それで調子を崩した様子は見られない。
現在の管理は屋外の木漏れ日の当たる場所に置いていて、自然の雨に当てて、晴天が続いた場合は水やりをしています。新芽が伸び始めてから発酵鶏糞を少量与えました。