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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

レモンの実生3年目 このページでは園長による趣味のガーデニングを取り上げています。

レモンの実生3年目 2011年5月14日・・・植え替えが終わって

鉢植え栽培

(1)全体の様子

(2)害虫被害

このページではレモンの播種から3年目の様子を取り上げています。

解説:(1)無事越冬して植え替えた実生3年目の苗です。樹高は30cm。枝は無く中心に1本のみ芽が伸びている。鉢は15cmポットです。植え替えは根鉢を崩さずに行いました。

(2)昨年から発生していたオンシツコナジラミが葉を黄色から白っぽく変色させました。やはり数が多くなれば被害が現れました。無農薬なので致し方ない部分でもあります。冬期間は大きな木の下に置いていたので、まだ今年の春芽が出ていません。

昨年鉢上げ後様子を見てきた生育遅れの小さな苗は、今後見込みが無いと考え処分しました。今年からはこの2本の生育を取り上げていきます。

ちなみに昨年撒いたアメリカ産レモンの苗は冬の間に全て枯れました。原因は寒さでやられたようです。同じハウスで越冬させていたリスボン苗は無事越冬していることから、種類が異なるようです。

このことから寒さに弱いレモンを苦労してまで育てなくてもよいのではないかと考えます。

    基本条件
  • 置き場:活着するまでは風当たりの少ない、半日陰。その後は日当たりの良い場所。
  • 温度条件:夏場は自然条件。冬季間は凍結しない場所。
  • 水やり:鉢土の表面が乾いた時点で鉢土全体は湿る様に与える。
  • 施肥:生育期間中に3回程度有機質肥料を与える。また、それでも葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:病気は特に無し。害虫は気温が上がってからはアゲハ、蛾の幼虫等が心配されるが今のところ被害はない。

2011年6月1日生育始まる。

(1)全体の様子

(2)新芽の様子

解説:今までより少し日当たりの良い場所へ移したり、気温が上がったりした影響で成長を始めました。本来ならば春枝が伸び終わっていても良い時期です。

今年挿し木苗が花を付けたことから、この苗木もこの先1~2年で開花まで持って行けたらな~と思っています。

今は特別変わったことはありません。害虫被害も今は見られません。

    主な管理
  • 置き場所:屋外の日向
  • 水やり:鉢土表面が乾いたら、与えている。
  • 施肥:生育期間中に3回程度有機質肥料を与える。また、それでも葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:無し。

2011年7月1日生育進む。

苗の様子

解説:挿し木苗の方に注意が行っていてこちらは手抜き管理だったので、これからは大きく育てることに集中したいと思っています。今の伸びている枝は春枝です。ようやく葉が展開してきました。

茎にはとげが出ていて草勢が強いことを示しています。しかし、ちょっと肥料不足なので、今後液体肥料を含めて肥培管理に努めなければなりません。

挿し木苗の開花結実から考えると、今の大きさでは開花はまだまだ先と言った感じです。早くて2年後か・・・。

    主な管理
  • 置き場所:屋外の日向
  • 水やり:鉢土表面が乾いたら、与えている。
  • 施肥:生育期間中に3回程度有機質肥料を与える。また、それでも葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:アゲハ、ハモグリバエ、蛾の幼虫等。

2011年8月1日夏枝伸びる。

全体の様子

解説:先月施肥後にわか雨が多かったので肥効が見られ、上の方の葉は大きくなりました。今は夏枝が伸び始めました。これでまた様子を見て施肥を考えます。

害虫は相変わらずオンシツコナジラミにやられています。挿し木苗の方は全く付いていないので困ったものです。

その他、先月アゲハに卵を産み付けられましたが、こちらは駆除済みです。

    主な管理
  • 置き場所:屋外の日向
  • 水やり:鉢土表面が乾いたら、与えている。
  • 施肥:生育期間中に3回程度有機質肥料を与える。また、それでも葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:アゲハ、ハモグリバエ、蛾の幼虫等。

2011年9月1日夏枝固まる。

苗の様子

解説:写真では分かりづらいのですが、中央の2本が苗です。周囲は青じそです。日照条件が悪くなってきています。もう少し日当たりの良い場所へ置ければ良いのですが・・・。

調子自体は問題なく良く育っています。ただ、結実となると話は別で、挿し木からより時間が掛かりそうな印象です。ある程度長く携わっていると、花を付けそうだとか、あとどれくらいで花を付けるとか何となく分かってくるものですが、この苗を見てまだその様な予感が無いからです。

問題点としては何故か挿し木苗より害虫被害を受けていることです。同じ種類のレモンのはずなんですが・・・?

    主な管理
  • 置き場所:屋外の日向
  • 水やり:鉢土表面が乾いたら、与えている。
  • 施肥:生育期間中に3回程度有機質肥料を与える。また、それでも葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:アゲハ、ハモグリバエ、蛾の幼虫等。

2011年10月1日動き止まる。

苗の様子

中央にある2本が実生苗です。右側に生えているのは青じそです。今年の生育自体はまあまあです。日照条件が悪いなりに良く育ったと思います。

これらの苗は挿し木苗とは異なり、ハモグリバエを始めとしてその他蛾の幼虫が付いて葉はきれいではありません。それでも根は回っていて、晴れの日は土が乾くのが早くなっています。

来年以降はもう少し真面目に育てようと考えています。

    主な管理
  • 置き場所:暖地では屋外、その他地域では屋内、加温ハウス内。
  • 水やり:鉢土表面が乾いたら、与えている。
  • 施肥:葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:アゲハ。今幼虫がいなければ心配ない。ハダニ。詳細は「レモンの害虫」ページへ。

2011年11月1日 生育止まる。

苗の様子

今年はアゲハの被害が大きいことは実生苗も例外ではなく、結構やられてしまいました。手前の苗は下の方に黒っぽい幼虫が付いています。卵は芽先に産み付けられるので、芽先ばかりを気にしていたら、下の方をやられてしまったと言うことです。

この苗はまだ秋枝が伸びていません。今の条件下ではこのまま越冬となりそうです。冬は花を付けさせる機会ですが、この大きさではまだ結実は難しいでしょう。

今年はこれで終了します。

    主な管理
  • 置き場所:暖地では屋外、その他地域では屋内、加温ハウス内。
  • 水やり:鉢土表面が乾いたら、与えている。
  • 施肥:葉の色が薄ければ液体肥料を与える。
  • 病害虫:乾かしすぎるとハダニ。詳細は「レモンの害虫」ページへ。

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