1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | |
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例1、 | 30×30仮植え | → | 開花→ | 90×90定植 | 淘汰と補植→ | → |
例2、 | 45×45仮植え | → | 開花→ | 選抜→ | 90×90本定植 | → |
例3、 | 90×90定植 | → | 開花→ | 淘汰と捕植→ | → | → |
この表は切花出荷向け栽培をまとめたものです。
例1は初年度条間:30cm、株間:30cmで植えて、多くの株で花立ち、花色を確認した時点で淘汰と本定植を行う作型。最初はあまり広くない面積で栽培するので、肥料が効率良く吸収されやすい。ただし、本定植で堀り上げる労力は掛かり、その後も部分的淘汰は必要。
例2は初年度条間:45cm、株間:45cmで植えて、しばらくの間花立ち、花色を確認してから淘汰と本定植を行う作型。例1よりは広い面積が必要になる。花が咲いてから数年様子を見てから本定植となることから、完璧に近い選抜と淘汰が行える。
例3は最初から条間:90cm、株間:90cmで植えて、しばらくの間花立ち、花色を確認してから淘汰とその後に補植を行う作型。最初から広い面積を必要とする。一般的ではない。上の例よりも労力は掛からないが淘汰と捕植は必要。
※数字の単位は、(cm)。初年度に実生2~3年苗を植えたと仮定しています。
ここではレギネー種苗の育ち具合、他を取り上げています。
解説:(1)は仮植え後、2年目の様子です。所々小さい苗が見えるのは後から2年苗を植えたものです。
(2)仮植えから1年半以上経過すると花を付けるものも出てくる。優良系統では珍しいことではない。
(3)実生であるにもかかわらず、結構揃っている様に見える。
(4)は選抜株の例。とにかく花立ち重視が基本になります。
(5)は上の表にはありませんが、条間:90cm×株間:45cmに植え広げたところです。この後淘汰を行っています。
(6)は選抜株を本定植したところです。葉が垂れ下がるので紐で結わえている。
※施肥回数、時期は、肥料、地域によって変わる。
解説:左図は優良系統ストレリチアのハウス栽培定植間隔の一部を示した平面図。
数字の単位は(cm)。○が株を、太線がハウスを示す。基本的には条間90cm、株間90cm、2条千鳥植え。
畝数はハウス間口で計算して決めれば良い。
これは30年程度植え替え無しで栽培することを目指したもの。
限られた面積に出来るだけ多くの株を植えたいものの、小さな間隔で植えてしまうとすぐに株が混み合ってきて植え替えを余儀なくされる。
地植えストレリチアの植え替えに掛かる労力は半端ではない。よって出来るだけ植え替えは避けたい。
逆に大きな間隔では、混み合って来るまでに時間的余裕はあるものの、単位面積当たりの売上が中々上がってこない。以上色々な条件や作業のしやすさ等考慮して導き出したのが図の間隔。
ハウスサイドは通路とし余裕を見て90cm取ってある。暖地では通路無しでぎりぎりまで植えても問題は少ないが、寒冷地のハウスでは、幾らかでも余裕を見た方が葉や株を寒さで傷めにくい。
通路は90cmと広い方が色々と都合が良い。
畝は水はけの良い場所であればあえて盛り上げなくても良い。(通路と同じ高さ)水はけが悪い場所では高さ30cm以上の畝を作る場合もある。
開花株を植える場合は、一株当たり2~3条立ちとして上図と同間隔で植えれば良い。
※この図は切り花栽培の定植間隔です。ジャンセアや中間種は葉が小さいのでこれより小さい間隔で植えられると考えがちですが、良い花立ちには日照が重要な事から、これと同じ間隔にしておいた方が良い。