ここではレギネー種開花株の被害を取り上げています。
解説:(1)(2)写真はハウス内地植え在来系統の一つ。この株は特に花茎が曲がり易い性質である。
それまで真っ直ぐ花茎を伸ばしていても、1日換気不良になっただけで大きく花茎を曲げてしまう。それは花が暑さを避けている様に感じられる。
(3)は鉢植えゴールドクレストですが、正確には「花首曲がり」になります。原因は花茎曲がりと同じ。これほど軟弱に曲がってしまう株は珍しい。
家庭での趣味栽培では、ハウス栽培以外では高温による花茎曲がりはまず心配無いが、鉢植えで冬季室内に取り込んだ後、日の当る方向に花茎を曲げて開花してしまう事はある。
花茎の曲がりやすさには個体差がある。在来系統の中でも全く曲がらないものもある。
優良系統の中にも花茎が曲がり易い株は存在する。しかし、これほど軟弱に曲がってしまう株は滅多に見られない。
切り花栽培では基本的に曲がった花茎の花は出荷出来無いので、この様な株を見つけたら、なるべく換気を行うか、それでもだめならば処分を考える。
(4)は黄花レギネー種で、花茎が上に伸びる前に曲がってしまったもの。(5)はその株元。紅色の線が仏炎苞。(1)~(3)とは原因が異なる。
夏場、花茎が伸び始めたものの、葉柄のところで先がつかえる状態になって、行き場の無くなった花茎が蛇の様に曲がってしまったもの。
科学的なことは分かりませんが、草勢の弱い時に出た花芽がこの様になり易い印象がある。
株の状態が原因と考えますので、全ての花がこの様にはなりません。生育期間中に十分肥培管理を行えていれば見られない。
※対象はレギネー種です。