ここではゴールドクレストの花に焦点を絞って、比較的良いものを取り上げてあります。
解説:ゴールドクレストの優良花は両親の特徴と一致する事が多い。それは例えば花型は黄花原種A株似で、色は同B株似であるとか、その逆、あるいは両種を足した様なもの等。後はどちらかの影響が強いかどうか。具体的には各発色が濃いか薄いか、仏炎苞に緑色が残るかどうか。その他白い粉が濃いか薄いかです。
その中で花形と花首の発色は同B株似で、仏炎苞発色は同A株似となると選抜開花株以外で入手するのは難しい。さらに同様株で仏炎苞の白い粉が少ないとなると、入手困難に近い。
それでも単に花色だけ良いのであれば、優良系統苗:数十株あれば一つから数株位選抜出来るかもしれません。
※現状、全ての株が良花や優良花にはなりません。
ここではゴールドクレストの特に優秀な株を取り上げています。それは単に花が良いだけでは無くて、草姿、花立ち等も含めて三拍子揃っている事を意味します。写真は秋、咲き始めた特別優良株です。以下、主な特徴を記す。
ただ単に「花色が良い」、又は「花立ちが良い」だけであれば、ある程度の数見つけることが出来るが、更に草姿も良いと言った株は中々お目に掛かれない。
多くの株は「花は良いのだが、○○がだめ。」と言う様に、どこかに付け入る隙があるものです。上の株は正に理想を絵に描いた様な個体。欠点を見つけることが難しい。
親株である「黄花原種」を見れば良く分かるが、仏炎苞の色は原種黄花A。花首の色は原種黄花B(以下B)。花形、花茎はBから受け継いでいる。その他、草丈は両親より大きく育っている。
葉形は両親よりやや大きいが一般的な橙色花種ほど大きくは無い。よって草姿はすっきりとしている。(混み合った感じがしない。)
ストレリチアの交配では、両親の良い要素をこの様に一つの花(株)へ入れる事は難しい。
現在は代が進んだ事もあり、以前より優良株を手に入れ易くなってきた。それでも優良系統株、優良系統交配苗は高値である事に変わりは無い。
※この株は鈴木氏が作出した、初期の頃のゴールドクレスト選抜優良株です。特別優良株は優良系統苗:数百株単位で育てれば選抜する事が出来ます。黄花原種については、「種類」ページ→「在来系統の紹介」参照。