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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

病害虫・生理傷害 このページではストレリチアの生理傷害を取り上げています。

(1)黄色変色

(2)黒色範囲小

(3)黒色範囲中

(4)黒色範囲大

ここでは苗の被害を取り上げています。

解説:実生1~2年生苗は多肥、多湿、乾燥、高温、低温等、開花株に比べてやや弱い面がある。上写真は2年生苗に現れた傷害を取り上げている。

(1)は主脈を中心に葉脈の所々黄色に変色している。葉が展開した時点でこの発色はこの傷害の中では軽度、又は進行がゆっくりとしている。この後黄色変色箇所は茶褐色から黒褐色の変わる。

(2)は主脈と葉脈の一部に黒色変色している。比較的軽度の症状。これはこれ以上進行する事は無い。

(3)は主脈中心に黒色変色している。主脈が黒く腐ってしまうと、水を吸えないので葉身を枯らしてしまう。

(4)は主脈と葉身の下部半分が黒色変色している。これは被害が大きい方。この後、この葉身は枯れてしまう。

このような症状になる原因ははっきり分からないが、多肥料、多湿(土の)が重なると良く現れる。

新芽が完全に黒くなる事もある。多くの場合次の葉からは正常になるためこれで苗を枯らす事はまず無い。

上の写真を見れば良く解るが、どの株も葉の色から見て肥料過多では無い。ある程度肥料が効いた状態で土壌水分が多い事で根が微少に冒されて新芽にその影響が現れると思われる。

もし、新芽全体が黒色になった場合は肥料過多を疑ってみる。肥料を取り除き、水やりは表土が乾いてから与える様にして様子を見る。以上の障害は薬剤散布では防げない。

※実際にこの様な状態になる苗の割合は、私の所では千株に数株以内です。

(1)全体の様子

(2)株元の様子

(3)初期症状

(4)中期症状

(5)かなり傷んだ葉

(6)枯れた葉

(7)根の様子

(8)全体の様子

(9)株元の様子

(10)葉の様子

ここではレギネー種開花株の被害を取り上げています。

解説:(1)~(7)までは4条立ちの開花株で生理症状が現れた様子。

(1)葉数が多く無いのに外葉が完全に枯れている。(2)外葉の葉柄には細かい黒色斑点が現れている。

(3)は最も新しい葉ではなく、2枚目以降の葉。外葉から症状が現れるため、これを初期症状とした。これが進行すると最後は(6)の様になる。

(7)葉が傷んだ時は大概根も傷んでいるものであるが、抜いて見ると太い根はほとんど傷んでいない。しかし、その太い根から出ている細かい根が根腐れを起こしている。多分これが原因だと思われる。

(8)~(10)は更に症状が進行したもの。葉は中央の2枚しか残っていない。(10)最も新しい葉も症状が現れている。新しい葉が出る度に外葉が枯れて、出て、枯れてを繰り返しているうちに葉数が少なくなってしまったもの。

※多く栽培している中に一つ調子の悪い株を見付ける位の確率です。適正に管理されていれば発生しないはず。

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