ウチワサボテンの栽培 2012年5月1日~
鉢植え栽培
ウチワサボテンの栽培 このページではバーバンクウチワサボテンの管理を取り上げています。
サボテンと言えばはやり球体に棘がたくさん生えていて、何故丸くなったのか、何故葉が無くて棘なのか、あの棘が刺さったら痛いだろうとか、いろいろ考えるものです。他には円柱状、円盤状に伸びるものもあり形態の変化に富んでいます。
今日、花屋でも園芸店でも少なからず置いてあり、良く目にするので植物好きなら一度は育ててみたいと思わせる存在です。
ここではその中からウチワサボテンを取り上げます。
解説:(1)はウチワサボテンの中で針の無い、又は少ない‘バーバンク’です。購入時は一鉢に二株植えだったものをばらして植え替えました。用土は鹿沼土主体で完熟堆肥を少量混合してあります。
(2)今年は気温が一気に上昇したことから新芽が伸び始めました。そろそろ水を与えることを考える時期に来ています。
2012年6月1日 生育進む
2012年6月15日 生育進む
2012年7月1日 生育進む
2012年8月1日 充実始まる
2012年9月1日 充実進む
2012年10月14日 充実進む
2012年11月1日 生育期終わる。
2012年11月1日 生育期終わる。
解説:11月末までに数回氷点下の冷え込みに遭っています。
主な観葉植物や鉢花を先に加温ハウスや室内に収容して、最後に順番が回ってきてようやく室内に取り込みました。
(1)団扇は力強く育ちました。(2)植え替え後直接地面に置いておいたことから、鉢底から直接大地に根を張って草体を支えていました。それでかえって水分や養分の吸収が良くなって茎葉は肉厚になっています。
(3)は(1)の左株の下部節で茶色っぽく変色して皺が入って木質化してきています。(4)は同株の上部節ですがこちらもやや皺が入っていますが、下部ほどではありません。しかし、横から見るとその肉厚の度合いが良く分かります。
現在の管理は室内の日の当たる場所において、後は放任です。
2013年9月1日 2年目
解説:2012年11月1日(1)写真の左側株をA、右株をBとします。
(1)Aは春に7号鉢に植え替えて、草丈は現在80cm、(2)Bは同8号で100cmまで育っています。
Bの方は今年2回目の新芽が伸び始めたところです。これが猛暑の影響か、多肥の影響かは定かではありません。
(3)どちらも植え替え直後は立っていましたが、新芽が伸びて肉厚になってからは重心が高く強風によって倒れることが多くなった。根が鉢底から出て地下に伸びることで株を支えることを期待していましたが、ウチワサボテンは空気抵抗が大きく予想に反して倒れてしまいました。それでも幸いなことに株の損傷は小さかった。
最初の頃は鉢の周囲に支柱を立てて添えたり、他の鉢に立てかけたりしたものの、安定が悪く同じ結果を繰り返した。観葉植物として将来のことを考えると株の下部は真っ直ぐ伸びてもらいたいので何か良いアイデアはないかと、思案の結果、メロン栽培を思い出した。
蔓を上に伸ばして実をひもで吊る栽培です。早速、この年伸びた芽の付け根(節)にひもを回して吊ってみたら、何と言うことでしょう。やや湾曲気味だった株は真っ直ぐに固定されたのでした。
これで栽培面での問題は解消されました。
2014年4月21日 凍害について
解説:この株は冬季窓際に置いていて、冷え込んだ日は、0℃~氷点下5℃位(予想)に数時間、延べ十数日遭ったものです。一般的な観葉植物と異なり、その時点では大きな変化は見られなかったものの、気温が上昇するに従って徐々に症状が現れ、現在はご覧のありさまです。
(2)は葉が斑模様に変色し、(3)は先が枯れ込んでいます。これだけなら株そのものは助かりそうな印象ですが、(4)株元は茹でた様な変色が見られ、腐敗が進んでいます。
この様になると、土に帰るのは時間の問題です。
感想としては、バーバンクは寒さに弱いです。この耐寒性を他のサボテンで例えるならば「兜」よりやや強いくらいか。観葉植物ならやや強い熱帯植物と言った印象です。
もし、越冬していたら今年は地植えにするつもりでしたが、枯れそうなのでこれで終了予定です。
2014年5月10日 凍害株のその後
2014年7月1日 凍害株のその後
解説:本当は地植えにするつもりでしたが、暖かくなってから育ち始めてしまって、植える時期を逸したため、今年は鉢植えで管理することにしました。
(1)例年なら春に植え替えることろですが、それも今年は見送っています。重心が高いので今年も吊り栽培です。(2)~(4)各葉先や傷んだ葉の上部からは新芽が伸びています。
各新芽の生育度合いはばらばらですが、傷害の無い株と同じ様に勢い良く育っています。特に株元の一節は縦に半分以上腐敗が進行しているにもかかわらず、よく育っていると感心させられます。
(5)は新芽の重さに耐えきれなくなって折れてしまった葉です。以前「自分で自分を褒めてやりたい。」がありましたが、これは自分で自分を折ってしまったと言うことです。育たなければ折れなかったので、育たない方が良かったのか、それでも育った方が良かったのか、考えさせられる出来事です。
現在の管理は無加温ハウス内日向に置いていて、土の表面が乾いた時点で水を与えています。新芽が伸び始めてから1回有機質肥料を与えています。今後様子を見て追肥を与える予定です。
2014年8月3日 凍害株のその後
2014年9月1日 凍害株のその後
解説:(1)草姿を整えるために紐で釣っていましたが、重さに耐え切れず湾曲してしまいました。盆栽ならば「懸崖」と言います。バーバンク団扇の懸崖と下草も同じ組み合わせはなかなか見られません。
(2)さて、親株は今年2回目の新芽を伸ばしているところです。この状態で鉢物として維持していくのは困難なので、来年以降は仕立て直すか、加温ハウスに持っていって自由に育ってもらうかのどちらかです。
(5)折れた葉からも新芽が伸びています。その手前にある小片も発根していて、気温が高い状態が続けば新芽が出てきます。
現在の管理は、無加温ハウス内日向に置いていて、鉢土の表面が乾いたら水を与えています。肥料は先月有機質肥料を与えてあります。ちなみに折れた葉は放任です。