!DOCTYPE html> ジャンボニンニクのプランター栽培  

▲TOPへ戻る

極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

園長のガーデニング・ジャンボニンニク このページでは園長による趣味のガーデニングを取り上げています。

ジャンボニンニクの栽培 2010年9月13日~

プランター栽培

(1)プランターと鉢

(2)用土

(3)種鱗片

(4)位置決め

(5)覆土後

(6)ポット各サイズ

(7)植え付け

(8)覆土後

このページではジャンボニンニクのプランター栽培を取り上げています。

最近は遊休農地を幾つにも区切って、一般の方向けに有料で貸し出す制度が各地で行われるようになりました。それは荒廃農地の削減に一定の効果がありまうす。その様な制度を利用出来る方は地植えで栽培すれば良いのですが、ベランダ等の限られたスペースでしか栽培できない方も多くいらっしゃいます。そこで今回は栽培が簡単なジャンボニンニクのプランター栽培を掲載します。

(1)プランターは特別なものではなく、標準プランターです。鉢はポリポットで、サイズは15、18、21cm号。

(2)用土はストレリチアで使用した後の再利用です。それに完熟堆肥を0.5~1割混合したもの。それ以外では、庭土、又は市販培養土に完熟堆肥を1~2割混合。

市販培養土を選ぶ際、なるべく肥料の窒素成分が少ないものを使いたい。尚、用土には石灰を含め、元肥は一切入れてありません。また、底にごろ土は入れてありません。

(3)は種鱗片。写真のものは自家採取で6月に収穫後保存してあったものです。そして1片ずつバラバラにしてある。大きさはL、M、Sとあるとすれば、Mになります。それでも結構大きい。ちなみにLサイズのものは地植えにしました。特に理由はありません。

(4)プランターに高さの6割位土を入れる。これで植えれば鱗片の上に1~2cm土が掛かることになります。

問題は幾つ植えるかですが、大きく育った姿を想像すればなるべく間隔を大きく取りたい。しかし、なるべくたくさん植えたい。それで3球植えとしました。これとは別に、試しに4球植えのものもあります。

(5)ウォータースペースを少し取る様に覆土し、水を与えて終了。

(6)は鉢植えの様子。ジャンボニンニクは草体が大きいので、なるべく大きな鉢を使いたい。しかし、あまり大きすぎても場所を取る。そこで鉢を3種類用意して適当なサイズを探ってみることにした。予想では6号ポットの大きさがあればうまく育つのではないかと見ています。

(7)(8)植え方はプランターと同様です。

    基本条件
  • 置き場:日当たりの良い場所。自然の雨に当たっても問題ない。
  • 水やり:土の表面が乾いたら鉢土全体が湿る様に与える。冬期間水切れに注意。
  • 肥料:元肥入れていない。
  • 生育状況:涼しくなってくると地表に芽を出してくる。暖地では冬でもゆっくりと生育する。寒冷地では冬期間は葉を3枚くらい展開している。翌年4月頃、とう立ちし(上に伸び始め)、つぼみを伸ばし後にピンク色の球状花を咲かせ、地下では鱗片を肥大させる。
  • 収穫時期:6月から7月。暖地ほど早く寒冷地は遅い。寒さが厳しい地域になればなるほど、収穫時期が遅くなる。その割に玉(鱗片)が大きくならない。
  • 作業:草取り。
  • 病害虫:害虫は茎を食い荒らす虫。及びヨトウムシ。病気はウイルス病。実際には防除、駆除のために薬剤散布は行っていない。その都度手で取る。
  • その他:種鱗片や、土壌の消毒は行っていない。

2010年10月3日 成長始まる。

(1)全体の様子

(2)地割れ

(3)出芽

解説:(1)植えてから3週後地表に芽が出始めました。

(2)種子を播く野菜とは異なり、いきなり芽が出てくるので、地割れが起こる。

(3)今年は残暑が続いたので、芽の動きもゆっくりでした。お彼岸頃からの涼しい気温がの芽の動きを促した。

鱗片を植えないで置いておくと良く分かるが、涼しくなると鱗片の下部から根が伸び始めて、やがて芽も出てくる。その根が動き始めた頃までには植えておきたい。

2010年10月17日 葉数増える。

全体の様子

解説:気温が下がってから急速に成長を早めています。早い株は3枚目の葉が出始めています。それと同時期に雑草も育ってくるので、早めに除草を行う。

現在の管理は、置き場所は日向で、土の表面が乾いたときに底から少し流れ出る位水を与えている。肥料は与えていない。

2010年11月1日 成長続く。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

解説:(1)(2)どちらも早い株は葉が3~4枚出ています。鉢植えも含めて播いた鱗片全て芽が出ています。良さそうなものしか播かなかったので当然と言えば当然な結果です。

管理面では雑草が目立ってきたので、草取りをしました。水やりは土の表面が乾いてから鉢土全体が湿る様に与えています。今は週に1回位です。肥料は与えていません。また、病害虫も今のところ見られません。

2010年12月1日 成長続く。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

解説:多くの植物は越冬のため生育を止めていますが、ジャンボニンニクは元気です。多くの株で葉が4~5枚出てきています。茎は現時点ではまだ細いです。

管理面では肥料は与えていません。水やりは2~3週間に1回位。土の表面が乾いてから与えています。葉に斑模様はなく病害虫の心配は無い。

2011年1月1日 成長続く。

全体の様子

解説:先月より葉数が増えていることが良く分かります。今のところ暖冬傾向なので、生育にブレーキが掛かっていない

管理面では低温と低日照で土の乾きが遅いので手が掛かりません。

今考えていることは春先に追肥を与えるかどうかです。地植えならば土壌に存在する養分をある程度の範囲から吸収出来ますが、容器栽培では限りがありますから・・・。

2011年2月1日 成長続く。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

解説:今年の冬は冬型の気圧配置がずーっと続いていて、なかなか寒さの切れ目がありませんが、ジャンボニンニクは順調そのものです。

管理面ではあまり乾かしすぎないことです。多肉植物ではないので、気が付いた時に与えないと、下葉が枯れてしまいます。

病害虫の心配は今のところありません。肥料も与えていません。

2011年3月1日 成長続く。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

解説:今までと違うのは茎が立ち上がってきたことです。季節が進んだことと根が回ってきたことで土の乾きが早くなっています。

今後3ヶ月で鱗片が肥大するので、極端な水切れになることは避けたいところ。それと、なるべく日に当てたい。

今のところ病害虫の被害はありません。

2011年4月1日 成長続く。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

解説:生育は順調です。茎が立ち上がって、幅の広い葉が出てきています。病害虫の発生も見られません。しかし、やはり地植えのものと比べると草体が小さく生育も遅れている。

今後は吸水が多くなることから水切れには注意したい。水切れによって葉枯れを起こし、鱗片肥大に悪影響を与えるからです。尚、肥料は与えていません。

2011年5月1日 成長続く。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

(3)害虫被害

解説:気温の上昇に合わせるように茎が立ち上がってきました。地植え株に比べて草体が小さめだが順調に育っている。

(3)この季節地植え株でも見られる害虫が付き始めた。放っておいても株全体を枯らすことは無いが、虫を見つけられれば、駆除した方が良い。

間もなくつぼみが出てくる。

2011年6月1日 薹立ち後。

(1)プランター植え

(2)鉢植え

解説:実は5月下旬頃、つぼみが出てきたので摘み取っています。今月収穫になりますが、地植え株と比べるとやはり草体が小型です。よって、このまま順調にいったとしても、玉は小さいと予想されます。

今は根が張ってきたので、土が乾きやすくなっています。極端に乾かしてしまうと、収量に影響を与えます。今後は水やりだけで、施肥は行いません。

2011年6月16日 収穫。

(1)プランター植え

(2)掘り上げ後

解説:葉がだいぶ枯れ上がってきたので思い切って掘り上げました。実はこの葉の変色というのは時期が来たと言うよりやや水不足でこうなったと言った方が合っています。

一応鱗片は肥大していますが、地植え株ほど大きくなっていません。大体スーパーで売っている普通のニンニクと同じ位です。

ジャンボニンニクを育てて普通の大きさではやはり地植えで育てた方が良さそうです。

2011年7月1日 検証。

大きさの比較

解説:今回は鉢植え栽培の結果を取り上げます。写真左から21、18、15cmポット植えで栽培してきた結果です。鉢が大きい方が鱗片も大きい傾向は見られるものの、その差は予想よりも大きくなかった。それでもなるべく大きめの鉢で育てた方が良い事だけは確かめられた。

今回プランター植えも鉢植えも同じ土を使っていたのでそれで全てが決まったような気がしています。来年もう一度真面目に肥料を与えて育ててみたいと思います。

今年はこれで終わりにします。

©2003-2024 Strelitzia Botanical Garden