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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

サラセニアの病害虫 このページでは園長による趣味のガーデニングを取り上げています。

サラセニアの病害虫 2010年6月4日~

1,ヨトウムシ 2010年6月4日

(1)移動中

(2)食害の様子

(3)ヨトウムシ

解説:(1)(2)はフラバに付いたヨトウムシの様子。午後7時過ぎに撮影。これ位大きくなれば、バリバリと音が聞こえてくる。

食害箇所は株元から葉、花までと油断を許さない。特に株元をかじられた場合、枯れてしまうこともある。食虫植物が虫に食われて枯れたなんて話にならないので、観察は欠かせない。昼間毛虫等害虫が見あたらない場合は、夜見回って見つけ次第捕殺する。

2,蛾の幼虫 2012年5月28日

(1)葉の食害

(2)葉の食害

解説:これらはヨトウムシ以外の蛾と考えられる。それは被害葉の下に大きな糞が落ちていないこと。糞が比較的小さく葉に付いていること、被害が限定的であること等からです。

(1)はナメクジの被害もあると思われます。周囲に害虫に強い植物があると、移ってきてやられる事がある。なるべく見つけて捕殺したい。

3,ナメクジ 2012年6月6日

(1)花の被害

(2)住み着いたもの

解説:(1)花にヤスリを掛けた様に、薄いところは穴が開き、厚かったり、丈夫な繊維のところは残ってところどころ穴が開いた様になる。

(2)サラセニアとナメクジが好む環境と一致するので、鉢に住み付いてしまうことがある。多発の場合は専用の駆除剤を散布する。

趣味栽培では、日没後見回って発見次第駆除する。

4,アワフキ 2012年5月28日

発生の様子

解説:これはレウコフィラ等の直立系種の株元に発生したアワフキです。白い泡の表面に黒い虫がいますが、それが正体です。

今まで十数年やってきて今年初めて付きました。当地方ではそれくらい珍しいものです。

恐らくこれで枯らしてしまうほどの害は無いと予想されますが、害虫のやりたい放題ではおもしろくないので、この撮影後駆除しました。

5,バッタ おまけ 2012年6月6日

(1)幼虫

解説:この時期すでにこの大きさまで成長している。今後真夏までには成虫になるが食害の心配は無い。このハウスにはコオロギもいるが、バッタ類はサラセニアを好まないようです。

うまく行けばサラセニアの養分になるが、うまく脚を滑らせてくれるかが問題です。何てったって脚が六本もあるのですから・・・。

6,アブラムシ 2014年4月1日

発生の様子

解説:これはプルプレアのつぼみに発生したもの。ハウスで越冬させたものについた。色々な植物があると、移ってくることがある。

今までロゼットを形成するタイプではこれによってウイルス病になったことが無い。しかし、宿主になることは避けたいので、今後駆除予定です。

薬剤散布はサラセニアだけではなく、広範囲に行うことが重要です。

7,ウイルス病 2011年9月17日

(1)草姿

(2)葉の様子

解説:(1)この株はレウコフィラです。数年前に葉が正常に伸びなくなったため、隔離して数年間様子を見てきたものです。

これ以外にも疑わしい株が幾つか見つかったのですが、それらは後に正常に生育するようになったものの、この株だけはいつまで経っても変わらないので、ウイルス感染した可能性が高いと考えます。

こうなってしまったら、処分です。

※実際に草体内にウイルスの存在を確認したわけでは無いので断定は出来ませんが、その可能性が高いとして取り上げています。その他、ウイルスは肉眼では確認出来ないので、生きた葉を鋏では切らない方が安全と考えます。

8,葉焼け 2012年5月28日

フラバの葉焼け

解説:一年中日当たりの良いハウスへ置いていて、何故葉焼けを起こしてしまったのか、思い当たる節としては、もしかしたら一時的に水切れになったかもしれません。それは、この株は腰水ではないからです。

ちなみに種類は‘フラバ’です。

今は積極的に水を与えていて今後出る葉に注意しています。

9,腐敗 2012年6月15日

(1)初期

(2)中期

解説:食虫植物だから葉に虫が入って当然なんですが、場合によっては葉を枯らすこともあります。

(1)は入った虫が腐って葉に穴を開けたり(蜂が多い。)、(2)は獲物が腐るときに葉も一緒に腐らせてしまった状態です。

ちなみに種類は‘オレオフィラ’です。

もし、完全に防ぐなら、防虫ネットを張るか、入り口に綿でも詰める等、何か施す。

ただ、虫の入らない食虫植物なんて、ク○ー○の無いコーヒーの様な気がしないでもありません・・・。

葉が傷んでも草勢の強い種類ならば、ほとんど悪影響はありません。

10,害虫対策

(1)活動開始

(2)活動中

(3)見張り中

(4)同見張り中

解説:食虫植物の害虫対策について、農薬に頼らない手段を考えてみる。

(1)はフラバに産み付けられたカマキリの卵塊から孵化した幼虫の様子です。

(2)はその後成長して活動中のカマキリです。ちょうど何らかの虫を捕らえて食べているところです。ちなみにこのサラセニアの種類はオレオフィラです。

元々我が家にはカマキリは生息していなかったのですが、他の植物の害虫対策も兼ねて、自身がやっていた田んぼからカマキリの卵を持ち帰ったところ定住に成功したものです。

毎年孵化直後は多くの個体を確認できますが、この後分散して、姿をあまり見かけなくなります。その後成虫になって数尾確認出来るくらいです。それだけ生存競争が厳しいのは事実ですが、もしかしたら捕虫葉の上で足を滑らせてしまったのかもしれません。

(3)はフラバに住み着いたアマガエルで、普段活躍してもらっています。これは私が連れてきたのではなく、彼の意思でこの様になったのですが、いつどこからやってきたのかは謎です。毎年同じことが繰り返されていますが、どうやって代を更新しているのかも謎です。

それはこのフラバはハウス内に置いてある株だからです。どこでオタマジャクシが育っているのか謎なんです。もし成体になってからやってきたと言うなら、最も近くの川からでもカエルにとってかなりの距離歩いてきたことになるので、それほどここは魅力的と言うことか・・・。

一つ問題があるとすれば、フラバの養分になる見込みの虫まで食べてしまうことです。あわゆくば糞を捕虫葉の中にしてくれたら良しとします。

それでも重要なことは、ただでやってもらっていることです。

これらにクモが加わると更に有効ですが、今度は天敵同士の争いが始まってしまいます。(4)写真中央

※やらせはありません。

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