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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

何か変だぞ園芸の常識 このページでは園芸の常識を検証しています。

鹿沼土は悪い土か

法蓮草で実験

(1)全体の様子

(2)法蓮草種子

(3)鹿沼播種

(4)無肥播種

(5)終了

まず、鹿沼土は酸性かと言う疑問があります。そこで酸性土壌では育ちにくいとされる法蓮草を播いて様子を観察してみます。

(1)用土は、鹿沼土、比較のために赤玉土小粒、無肥培土の三種類。それぞれ単用、完熟堆肥を容積比で2割混合、鹿沼土にpH無調整ピートモスを容積比で2割混合の計7ポットを用意した。

用土には元肥や石灰等の土壌改良材は混ぜていません。

(2)は春播き用法蓮草の種子。(3)(4)各ポットに10粒ずつ播いて、種子が隠れる程度覆土した。

(5)この後、水を与えて無加温ハウス内日向に置いた。

※鉢は15cmポリポットです。

2014年5月3日 発芽

(1)全体の様子

(2)鹿沼発芽

(3)無肥発芽

(4)赤玉発芽

全ての用土で発芽した。この時点では何とも言えない。

※管理は水やりだけです。

2014年5月26日 生育進む

(1)全体の様子

(2)鹿沼+堆肥

(3)鹿沼+ピート

(4)鹿沼単用

(5)無肥+堆肥

(6)無肥単用

(7)赤玉+堆肥

(8)赤玉単用

生育に大きな差が出てきたので、報告します。まず、生育の良いポットは各堆肥混合土です。これで本葉が4~5枚出ています。どの土でも同じくらいの大きさに生育しています。よく観察すると鹿沼土は葉色がやや薄く感じられます。

次に生育遅れのものは各用土単用のものと、鹿沼土+ピートモス混合土です。大きさは小さくても本葉の数は4枚位出ています。

補足:(8)赤玉土単用の苗数が少ないのは、発芽時、根の伸長によって種子が持ち上がってしまい、乾燥で枯死したものがあったからです。その影響で初期生育も遅れています。よって、ここでは発芽率で土の善し悪しは判断しないことにします。

今のところ、堆肥を混合した用土は何れも同様に育っている。また、単用やピートモス混合鹿沼土も同じ様に育っています。このことから特定の土が悪いとは言えない状況です。

※現在の管理は、土の表面が乾いた時点で水を与えています。また、肥料で土のpHに影響を与えるかもしれないことを考慮して無施肥です。

2014年7月1日 結果

(1)鹿沼土系

(2)その他

(1)写真左から鹿沼土単用、中央:鹿沼土+堆肥、右:鹿沼土+ピートモス。(2)写真左:赤玉土+堆肥、中央奥:無肥倍土単用、右:無肥倍土+堆肥、中央手前:赤玉土単用。

(2)グループでは無肥倍土+堆肥が最も良く育っていますが、他はほぼ同様です。特筆なことは、赤玉土単用が生育不良だと言うことです。これは、鹿沼土単用、鹿沼土+ピートモスよりも極端に悪い結果です。

今まで石灰を含め元肥、追肥無しで、水のみで育ててきました。それで、鹿沼土単用と各種倍土+堆肥では問題無く育つと見ていましたが、鹿沼土+ピートモスが初期生育は緩慢だったもののその後他の倍土に追いついたこと、及び赤玉土単用が全然育たなかったことは想定外です。

この1回の結果から、断言するのは早計ではありますが、一番悪かったのは赤玉土です。鹿沼土単用よりも育たないとは思いませんでした。このことからわれわれは普段どうでもよい様な土を、良いと思って買って使っていると言っても過言ではありません。この結果ならもう少し安くてもよい様な気がしてなりません。

さて、肝心の鹿沼土については悪い土では無いことは証明出来たと見ています。単用でもそこそこ育ったのは、鹿沼土自体それほど酸性ではないことを現しています。実際に過去の実験で容器に水と鹿沼土を入れて、1ヵ月後2ヵ月後とpHを計測した結果、最初に入れた水道水のpHとほとんど変わらなかったことがありました。

このことから、鹿沼土はそれ自体、用土を酸性に傾けることは無く、神経質になって使い分ける必要は無いと考えます。

その他、単用では良く育たない倍土でも、堆肥を混ぜることで良く育つ様になることも示せたと考えます。このことから、用土は基本培土が重要なのではなく、それに加える堆肥が重要であることが良く分かります。

※この実験は正確ではありませんでした。今後、再現実験を行います。

2016年8月2日 結果その2

(1)全体の様子

(2)鹿沼土

(3)赤玉土

再現実験を行いました。

(1)2016年5月に鹿沼土と赤玉土を12cmポットに5つずつ用意して、それぞれ10粒、法蓮草種子を播いた結果です。

(2)鹿沼土群は発芽率は良く、その後の枯死は無く問題は見られません。

(3)赤玉土群で法蓮草の数が少ないのは、以前の実験と同じで発芽直後根の伸びで種子が持ち上がってしまって、日光と乾燥で枯れたためです。よって、ここでも発芽率で判断はしません。

播種後の管理は、屋外日向に置いていて、鉢土表面が乾いた時点で水を与えていただけです。

それぞれ無施肥なので草体は大きくなっていませんが、葉数は増えていて悪い状態でもありません。これで追肥を与えれば間違いなく収穫出来る大きさに達します。

以上のことから鹿沼土は基本培土として悪いものとは言いきれない。

※各用土は単用で、石灰や堆肥を含め元肥は入れていません。

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