モミジの栽培 2014年4月6日~
鉢植え栽培
このページではモミジの苗木から、盆栽とは言えなくてもそこそこの樹形の鉢植えになるまでの栽培を取り上げる予定です。モミジと言えば日本を代表する紅葉木の一つです。毎年その時期になると、渋滞覚悟で出かけている様子が報道されます。地方に住んでいればわざわざ出かけなくてもそこそこの紅葉は見られますので、手元に置かなくても良いかもしれません。このページの焦点はそこではなく、苗木から見栄えのする鉢植えに挑戦することです。結果は如何に。
解説:写真は赤い紅葉で有名な‘大杯’の接ぎ木苗です。早春に購入して根を少し切り詰め、少し剪定して植え付けたところです。用土は赤玉土小粒に完熟堆肥少量混合です。ひもで鉢に固定してあります。
通販で購入したため、枝振りはお任せだったのですが、見た瞬間盆栽には向かないと思わせた。
それでも気を取り直して、将来、秋にそこそこ紅葉を楽しめるくらいの樹形には仕立てたいと考えます。
現在、気温が低いためまだ動きはほとんどありませんが、節からは赤い芽が膨らんできています。今の管理は屋外日向に置いていて、数日に1回鉢土の表面が乾いた時点で水を与えています。
2014年4月27日 芽吹く。
2014年5月3日~10日 葉、展開する。その他
解説:当地方、八重桜が咲き始めました。周囲の山々では芽吹きの季節になり、もう、霜や凍結の心配は無くなった感じがします。
(1)(2)我が家のモミジは自然より一足早く葉が展開し緑がはっきりしてきました。芽吹き前はただの棒にしか見えなかった苗木ですが、葉が展開したら、いくらか見られる様になりました。
(3)注意深く見てみると花が咲いていました。最も早く咲いた花はすでに翼の付いた種子を形成しています。一般的に切り取るものですが、面白そうなので種子を採取することにしました。
先月発生した台芽は切り取り済みです。
(4)(5)落葉樹の葉が展開すると待ってましたとばかりに害虫が発生します。この木も例外では無く完全に展開する前に小孔が見られる様になった。葉の裏にはやはり毛虫がいました。この程度の食害であれば、手で駆除します。
現在の管理は日に一回の水やりのみです。今後肥料を与えるかどうか・・・。
2014年6月1日
2014年7月1日
2014年10月14日 秋になって・・・
2014年11月11日 秋は深まって・・・
2016年5月5日 三年目
2016年11月17日 三年目の紅葉
解説:(1)このところ暖冬傾向で冬の訪れも遅くなっていることから、紅葉も遅いです。暖冬でなければ10月には写真の様になっています。
まだ、初霜や初氷等の冷え込みはありませんが、11月に入ってから徐々に色付いてきました。
(2)この株の品種特性としては、もう少し濃い赤色になるはずですが、やや色付きが甘い感じがします。その原因は冷え込みが無いことよりも、日照条件が良くないことにあると考えます。
今の置き場所は、日が傾いてくると日照時間が少なくなります。その影響と見ています。ちなみに紅葉が白っぽく見えるのは、クモが巣を張っているためです。
(3)春に幾つか付いていた実は熟して茶色になりました。風で飛ばされる前に収穫しました。
現在の管理は数日に一回の水やりのみです。
2017年3月20日 四年目
現在の鉢に植えてから二年が経過しましたので、植替えを行いました。
解説:(1)写真は今までの置き場所です。3月に入って気温が上がってきて芽が膨らみ始めたので植え替えを行いました。
(2)(3)直接地面に置いてあったので、鉢底からやや太い根が数本伸びています。鉢底以外は細かい根が良く張っています。
(4)まず、根鉢の周囲をハサミで切り落としました。(5)は切断後。生育期には気が付きませんでしたが、根張が良くなってきました。ただ、台木は台木、穂木は穂木と境目がはっきりしているので、やはり盆栽には向きません。
(6)次に根鉢の底を切り落とします。(7)は切断後。何れも切る位置は適当です。モミジは雑木なのであまり神経を使わないでも問題無い。
(8)次に剪定を行いました。上に伸びている枝より、幹の横から出ている枝の方が太く今後勢い良く伸びそうだったので、矢印の位置で切り落とした。(9)は剪定後。本当は矢印のところの細い枝に針金を掛けて真っ直ぐにしたい。
(10)その後、今までと同じ鉢へ植え付けました。用土は最初に植えた時とほぼ同じです。
(11)根が張るまではグラグラするので、紐で縛って固定しました。最後に水を与えてこれで作業は終了です。この後、以前と同じ場所に置きましたが、しばらく強風には当てない様にします。
(12)昨年結実した種子を播いておきました。小品盆栽を目指すなら、実生の方が面白いかもしれません。
現在の管理は、鉢土表面が乾いてきたら水やりのみです。