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極楽鳥花植物園 Strelitzia Botanical Garden

園長のガーデニング・ゴムの木の栽培 このページでは園長による趣味のガーデニングを取り上げています。

鉢植え栽培

2014年4月21日~

(1)購入直後

(2)3年目

(3)剪定後

(4)同別株

(5)植え替える

(6)根の様子

(7)根鉢を切る

(8)調整後

(9)植え替え後

(10)終了

このページではロブスターゴムの木の苗から、ある程度の株になるまでの栽培を取り上げる予定です。ゴムの木と言えば我が国に古くから入った言わずと知れた代表的な観葉植物です。大体どこでも売っていて、どこにも置いてある。観葉植物好きなら誰でも一度はやってみる植物でしょう。その様なゴムの木をありふれた樹形では無く、魅力的に仕立てたいと考えます。

解説:(1)は通販で安売りしていたロブスターゴムの木です。4号位のプラ鉢に二本植わっていて、先端は芽を止めてあって側枝がそれぞれ3本出ている状態です。高さ:45cmと表示されていて、届いてから良く見たら鉢の高さを含めて45cmだったという代物です・・・。

この株を二シーズン育てたのが(2)で、樹形を整えるために下側の側枝は剪定済みです。(3)(4)元から切らずに残してあるのはそこから更に側枝を伸ばして枝数を増やすためです。ちなみに下葉が無いのは冬の寒さで落葉したためです。

(5)~(8)本格的な生育期を前に植え替えを行いました。主な手順は鉢から抜いて根鉢を約半分位になる様に切り詰めました。

(9)その後新しい鉢と土で植え付けました。鉢は手元に適当なものが無かったので、21cmポリポット、土は赤玉土と鹿沼土の等量混合に完熟堆肥を目分量で1~2割混合したものです。

(10)二鉢共植え替えて終了です。この後は強い冷え込みと風当たりの無い場所で樹勢の回復を図ります。

    基本管理他
  • 株の状態:夏場は生育期。冬期間は生育休止期。
  • 置き場:暖地では年中屋外日向 。その他地域では夏場は屋外日向で、冬期間は室内、又は加温ハウス内。日照条件の良い場所が望ましいが多少悪くても問題無く育つ。
  • 温度:夏場は自然条件。冬季間は最低気温を0℃以上を保つ。
  • 水やり:年間を通して土の表面が乾いたら、鉢土全体が湿る様に与える。
  • 肥料:夏場の生育期間中に数回与える。
  • 鉢:大体何でも可。各種プラ鉢、駄温鉢、ポリポット等。
  • 土:大体何でも可。
  • 増殖:挿し木。
  • 病害虫:特に無し。

2014年5月10日活着後

(1)全体の様子

(2)芽吹き

(3)挿し木

(4)芽の様子

(5)芽の様子

解説:(1)先月根鉢を切り詰める植え替えを行った後、無加温ハウス内日向に置いておきましたが、何とか葉焼けを起こすこともなく、下葉を落とすこともなく、活着しました。

(2)は剪定した枝の先です。節からは赤い芽が伸び始めました。これが育ってくれば樹形が整ってくるでしょう。

(3)は切り落とした枝を挿して置いたものです。2節をピートモスに挿しました。先端部の柔らかい箇所は腐ってしまいましたが、その他は全て活着して新芽が伸び始めたところです。(4)(5)

現在の管理は、無加温ハウス内日向に置いていて、水やりのみですが、生育を始めたので、今後施肥予定です。

2014年6月1日生育期に入って

(1)全体の様子

(2)上から

(3)株元

(4)幹

(5)剪定後

(6)挿し木苗

解説:(1)(2)気温は上がってきたものの、生育はまだ緩慢です。先月液体肥料を与えたものの目立った変化は見られない。

(3)~(5)しかし、当初剪定した枝からのみ脇芽が伸びると見ていたが、株元や幹の途中からも出てきて、それほど剪定を行わなくても樹形が整うかもしれないと思わせた。

この目の動きを見て、今後中央の芽を切るかどうかを決める予定です。

(6)挿し木苗の方は加温していることもあって良く育っています。こちらは間もなく鉢上げ予定です。

現在の管理は、無加温ハウス内日向に置いていて、土の表面が乾いたら水を与えています。

2014年7月1日生育旺盛期

(1)全体の様子

(2)上から

(3)上から

(4)剪定後

(5)胴吹き枝

(6)株元

解説:(1)~(3)先月有機質肥料を与えたことで葉色が濃くなったり、大きな葉になったりと肥効が確認出来るようになりました。

(4)剪定後、出た脇芽はもう少しで葉が展開するところまで来ています。(5)胴吹き枝も同様です。

(6)意外だったのは株元からも芽が吹いたことです。この芽吹きの多さは雑木に近い。これならあまり剪定をしなくても目標の樹形に仕立てることが出来るかもしれない。

今は中央の芽が優勢なので(頂芽優勢)このまま行けば下枝が貧弱になってしまったり、途中で枯れてしまうかもしれない。それで下枝を確かなものにするために一度芽を止めることを考えています。

現在の管理は無加温ハウス内日向に置いていて、土の表面が乾いたら水を与えています。

2014年8月3日剪定

(1)剪定前

(2)剪定後

(3)剪定前

(4)剪定後

(5)挿し木苗

解説:(2)(4)木の状態と、今年の残りの生育期間を考えた結果、剪定を行いました。

(1)(3)木の状態とは茎が長く伸びて重心が高くなったことです。

当地方では屋外で栽培出来るのは10月一杯位で、その中でよく育つのは9月末までだとすると、今後2ヶ月で新しい芽が吹いてくれば、樹形が整うと予想しました。以前に切った枝から伸びた脇芽がだいぶ伸びてきているので、こちらも芽を摘んだ方が良いものもあります。

(5)春に挿し木した苗はミニ観葉位には育っています。

現在の管理は無加温ハウス内日向に置いていて、土の表面が乾いたら水を与えています。生育期に入ってから2回有機質肥料を与えています。

2014年9月1日再び剪定

(1)剪定前

(2)剪定後

(3)剪定前

(4)剪定後

(5)枯死枝

解説:(1)~(4)先月剪定後切らなかった芽が優勢になって樹形を乱してきたので、再び剪定を行いました。勢い良く伸びていた芽を大体二芽残して切り落としました。

これで冬までには脇芽が伸びて枝振りが良くなると思います。

(5)切った枝の中には芽吹かずに枯れてしまうものもあります。それでも他に枝が伸びていますので、不恰好にはならないと思われます。ちなみに枯れた枝の横や株元から出ている茶色の線状のものは根です。

現在の管理は無加温ハウス内日向に置いていて、土の表面が乾いたら水を与えています。

2014年10月14日樹勢回復途中

(1)株の様子

(2)同別株

(3)水挿し

(4)発根の様子

解説:(1)(2)今年も長く残暑が続く想定で先月剪定を行いましたが、そうならず生育は緩慢になっています。それでも切り戻した枝の節からは新芽の発生が見られます。それらが葉を展開してくれば木っぽく見える様になると思います。

(3)は夏場剪定した枝を水に浸けておいたものです。一般的な挿し木の様に葉数や面積を減らしたりしませんでしたが、ハウス内日向で葉焼け無しで夏を乗り切りました。(4)は(3)の発根の様子です。これは今後鉢上げすれば良い。

現在の管理は無加温ハウス内日向に置いていて、土の表面が乾いたら水を与えています。

2016年5月5日

(1)株の様子

(2)同別株

解説:(1)(2)剪定を繰り返して枝数が増えています。それで観葉植物から少し「木」に近づきました。

今後の予定は植え替えと勢いの良い枝は剪定します。

現在の管理は、数日に一回の水やりのみです。

2016年6月6日

(1)株の様子

(2)同別株

解説:(1)(2)気温が上がって成長を始めたので、剪定と植え替えを行いました。一般的に木の上から出る芽は太く長く伸び易い。よって、それらを中心に切り詰めました。

木の下から出ている枝は細いことが多い。よって、今は切らずにしばらく様子を見ることニした。

植え替えは2014年4月と同じで、根鉢を切り詰めて、今まで植わっていた21cmポットに新しい土で植え直した。

その後、遮光のため落葉樹の下に置いて活着を促した。

現在の管理は、数日に一回の水やりのみです。屋外のため、雨は掛かっています。

※2016年5月5日の(1)が今月の(1)、同(2)は今月の(2)です。

2016年9月25日

(1)株の様子

(2)同別株

解説:昨冬は越冬温度を低くし過ぎて、樹勢が弱まってなかなか回復しなかったため、例年より多肥で自然の雨に当たる様にしてきました。

それでもまだ窒素分が不足気味だったので、追肥として尿素を与えてあります。それでもまだ良い状態には戻っていません。

(1)樹形としては直幹です。苗は元々直立しているので特別なことをしなければこうなりやすい。

(2)は剪定後、思惑通り枝が出なかったので、変な格好をしています。今後枝数が増えてくれば何とか見られる樹形になるかもしれません。

この様に見てくると、ただまっすぐに伸ばしても面白くないので、幹を彎曲させて盆栽で言う模様木仕立てにしたい。それには若木の頃に針金かけ等を行って仕立てることになる。

現在の管理は、生育促進のため、無加温ハウス内に置いて数日に一回の水やりのみです。

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